日本の黒曜石

更新日 2001年 10月 25日


100以上ある日本の黒曜石原産地のうち、代表的な産地を示した。

は5000ヶ所の旧石器遺跡。



北海道の黒曜石原産地

 ★写真左上 白滝八号沢黒曜石露頭
 ★写真右上 赤石山山頂付近の黒曜石原石
 ★写真左下 巨大な白滝の黒曜石原石
 ★写真右下 小粒な赤井川の黒曜石

 撮影:1999年 つつみ


青森 出来島の黒曜石原産地

● 写真下
  出来島海岸。ここで最大で拳大程度の黒曜石原石が見つかっている。
 1999年5月 堤撮影

● 写真右上
  出来島海岸の埋没林。最終氷期最寒冷期(2万5千年以上前)の埋没林とは思えないほど生々しい。
 樹種は、トウヒなどの針葉樹である。

● 写真右下
 埋没林の直上からは、ATの純層が検出されている。断面に刺さった鎌の部分の白っぽい層がAT。
 日本最北端で確認されるATである。


秋田男鹿半島の
     黒曜石原産地


● 写真下
  男鹿半島金ケ崎海岸。ここで最大で拳大程度の黒曜石原石(円礫)が分布。
 1997年10月 堤撮影

● 写真右上
  男鹿半島脇本の露頭。拳大の円礫が混じる。

● 写真右下
 男鹿半島金ケ崎の海岸の黒曜石。黄色いペンの先にみえるピンポン玉大の黒曜石の原石がおわかりになるのだろうか?


高原山(たかはらやま)黒曜石原産地

 栃木県高原山の黒曜石は、旧石器時代では栃木・茨城・千葉方面で使用されている。
 あまり質がいいとは言えないが、栃木県上林遺跡では、
 男女倉型有樋尖頭器に利用されていた。
 堤(写真右)が手をつくのは大原石。中にはドラムカン大の巨大な黒曜石もみられる。



 和田峠黒曜石原産地 (長野県) 

 写真は数少ない和田峠の黒曜石露頭
 流紋岩中に黒曜石が脈状に貫入する。こうした露頭の石よりは、
 旧石器人はむしろ、沢などで採取できる転石を利用したものと考えられる。


日本最大の黒曜石露頭 姫島 (大分県)

 下の写真の人物周辺の岩がすべて黒曜石
 国東半島沖の瀬戸内海に浮かぶ島
 旧石器時代にはあまり利用されていない。



 鹿児島の黒曜石原産地

 ★写真左上 日東黒曜石原産地
        有名な上場遺跡そば
 ★写真左下 桑ノ木津留の黒曜石原石
  
鹿児島−熊本県境で、良質な原石。
  火砕流中にある。

 ★写真右下 五女木の原石
         人物は宮田栄二さん


 撮影:2000年 つつみ