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(10/30)

★「天からトルテ ガニメデ曜日は大パニック」

ジャンル:小説・メディアミックス
原作:近藤るるる 著者:金井哲夫 発行:アスペクトスペシャルストーリーズ
初版:1998/5/3 入手:初版 価格:(税抜580円)


 もともとハイパーあんなが好きで、だから小説を書いた黒田氏と、もともとアスキーにいたからという理由で書いたかない氏の差がはっきり出た一冊。
 まず、キャラクター考証がほとんど出来ていないってのが問題。
 トルテがウニ君を「ウニ様」と呼んでいる時点で、「本当に原作読んだんかい!」と言いたくなる。トルテは「ご主人様」とウニ君を呼んでいるし、それ以外は聞いたことがない。
 それに、全編通して一度もアッサムが出てこないし、勇栄、プディングはいるんだかいないんだかさっぱりわからないし。
 そのくせ、オリジナルキャラはゲストクラスじゃなくて世界設定のカーネルに関るキャラを出しているし、そのキャラが全然他のキャラとの関連性が無いもんだから、ちょっとね。
 大体、舞台がアスキー・ファミ通編集部しか出てこないってのがアレ。ず〜〜〜っと変わらないから読んでてだれる。
 まぁ、ファミ通のスタッフ・編集過程やその辺は非常に詳しく書いているんで、その入門書としては良いかもしれんけど、「天からトルテ」という舞台からみると、ちょっと駄作っぽいね。

★「ショーウインドウのエミリー」

ジャンル:コミック・短編集
著者:桜野みねね 発行:ガンガンコミックス
初版:1997/9/22 入手:1997/10/25(3刷) 価格:410円(税抜390円)

 前から、守護月天に転ぶかどうか非常に迷っていて、今回ちょうど短編集を古本で見つけたんで買ってみたという作品。
 絵柄的にはちょっと転びたいのだが、どうも今一歩が行けない。そんな作品が結構有るのだが、これ(守護月天)は、この手の代表みたいなもんだな。
 最近、というか、〜エミリーを読んで分かった。「かっこいいorかわいい」男の子が出てこないから、この手の作品にははまれないってことが。
 かわいいと言っても、ショタタルと言うことではなくて、か〜い〜女の子が出てくるだけでは、作品のバランスが良くないということ。
 「主人公の成長物語」と言えば聞こえはいいが、それが自己完結で終わってしまわないようにするには、どうしても相対するキャラクターのバランスが非常に重要なのである。
 そのせめぎあいが無いのがこの手の作品であり、それゆえにウケる面もあるし、また填まれない面でもある。
 と言うわけで、守護月天、かなり消極的な保留、という事で ^^;

★「BOOK-OFF 長野市周辺店」

ジャンル:本屋・古本屋

 なんか、何でもありになってきた ^^;
 そんな訳で、古本屋チェーン「BOOK-OFF」の長野市周辺店レビューです。

◆須坂店
 須坂市、長野電鉄日野駅で降りて徒歩5分。
 長野市周辺では、一番敷地面積が狭い店。
 単発レアコミックの品揃えはそこそこだが、その面積のせいか、続き物が揃っていない。一式確保などには向かない店。
 また、近所に私と同じ趣味の人がいるらしく^^;、守備範囲のコミックがまとめて出ることもある。竹本泉レア物で有名な「魔法使いさんお静かに」と「KC版あんみつ姫」がセットで揃った店。
 セット売りは、コンプリートじゃないものがセットになってたりして非常にぬるいが、その分安いのとやけにセット数が多いので、期待は出来る。
 棚の回転が非常に早いというのも特徴。私は週4、5日行っているのだが、それでも発見があったりして、なかなか飽きさせない。

◆長野東和田店
 国道18号線沿い、長野東郵便局側。長野運動公園から近い。
 敷地面積が長野市周辺で一番広い。
 基本的に続き物のメジャーなコミックを揃える目的。レア系コミックは期待してはいけない。
 また、戌年のスペースが一般ブースから離してあり、買うほう買わないほうともに安心である。
 ハードカバーや文庫なども、基本的にメジャー物のみ。掘り出し物が期待出来ないので、暇な時に覗く程度が良いかも。

◆ヤングファラオ下・高田店
 国道18号沿い。ボーリング場と併設された店。
 なぜか、やけに棚の高さが低い。
 文庫版、一般書籍に滅法強く、またCD関係はかなり豊富な数とジャンル。
 レア物発見度は高く、特に100円棚に意外な物が見られる。
 基本的に100円棚は、レア度よりも汚れ・経過年数を元に決めているらしく、玉石混合。
 一般書籍は、長野市周辺店一のジャンルがあると思われる。またきちんとジャンル分けもされているので、検索効率がよい。
 惜しむらくは、セット売りが期待出来ないのと、営業が23時までである点がある。


◆川中島店
 川中島西友・セガアミュージアムから長野市街方面にちょっと行ったところ。
 コミックの100円棚が、宝箱。
 なにを基準にして100円棚を決めているのか問い詰めてみたいくらい、レア物・絶版物・美品が並んで、しかも結構な数がある。
 個人的な見解としては、メジャー系以外の600-1500円帯コミックをほとんど100円棚に入れていると思われる。
 本当に、棚ひとつ買いたくなるくらいの品揃えなのだが、ここに書いちゃうとまずいかな?


(10/24)

★「発情期 ブルマ検査」

ジャンル:ポルノ小説
著者:松平龍樹 発行:マドンナメイト
初版:1997/1/25 入手:1997/5/25(再版) 価格:(税抜495円)

 ああ、引かないで ^^;、これはむっちゃいい本なんだから。

 え〜、この本、なにかというと、1997年開催のSF大会でのイベント「97年日本トンデモ本大賞」で見事大賞に輝いた、栄誉ある作品です ^^;。

 さすが、トンデモ本大賞に恥じないとんでもなさで、めちゃくちゃ笑えます。
 いや、この手の小説で笑えるってのがいいかどうかは別として^^;。

 えー、主人公は小学六年生の真旗君。お相手は同い年のメガネ娘少女静音ちゃん、なんですが、この二人の会話がめちゃくちゃ。
  「わたし、この間ようやく『ガ×ラ2』を観たのよね」
  (中略)
  「そっか、Hグチさん、頑張っているんだ」
  「Hグチさんて言えば、もう一度『Eヴァンゲリオン』の絵コンテ切ってくれないのかしら?」
  「そうよねえ。最終回2話は丸々つくりなおすみたいだし、劇場版もあるんだから、絵コンテ切ってほしいわよねぇ」
  「Hグチさんが絵コンテ切った回、よかったもんねぇ」
  「でも、あのAんの監督だからねぇ」
  (後略)
 さて問題です。これはどんな小説なんでしょう ^^;。

 こんな科白を書き出していくだけでウケるってのもなんだけど、どんどん紹介していきましょ〜。
(註、文中の<>は、直前の単語に振ってあるルビです)
  婦警さんの格好をしている静音と真旗君の会話。
  「えぇっと、真旗君『こすぷれ』(原文ママ)ってしってる?」
  (中略)
  「・・現実の警官や消防士、自衛官なんかの制服<コスプレ>をすることはご法度なんですって。なんでも制服そのものに公的な権力を意味するものがあるから、そんな格好<コスプレ>をすることは公的な権力を騙ることになり、禁止<イケナい>なんだって」
  (中略)
  「本当は、三年前に婦警さんの制服は変わっているんだけれどもね・・・」
  (そういやあ、二人の婦人警官<ミユキ&ナツミ>が活躍<おおあばれ>するアニメーション<『タイホしちゃうぞ』>がTV放映されているよな・・・)

 で、まぁそのコスプレでしちゃったりとか、その辺は其れなりの展開が有るんですが、このあと真旗君は静音ちゃんに誘われてコスプレイベントに行っちゃったりします。
  (しっかし、いくら旬<はやり>とはいえ、AヤナミやAスカがこんなにいたんじゃあ、ありがたみがないよなぁ。たとい、Aヤナミがクローンだったにしろ、数が多すぎるよ。Pラグスーツを着たAヤナミ、セーラー服のAヤナミ、眼帯+包帯をしたAヤナミかぁ。あっ、Mサトさんがいる。Rツコさんもだ。Iカリ司令やFユツキ副司令までいるぞ。主人公のSンジも集団でいらぁ。あそこはI吹マヤ、Hュウガマコト、Aオバシゲル、のオペレータ三人組みだ。おおっ!その向こうには○號機、初○機、弐號○が揃い踏みをしている)

 で、そこでもNコルルのコスプレでカメラ小僧に強姦されそうになったり、助かった救護室でいろいろしたり、まぁいろいろとね ^^;

 で、クライマックス、この作品をトンデモ本大賞に押し上げた会話の一部を紹介しよう。
  静音はPラグスーツ(Aヤナミ仕様)を着ている訳ですな。
  (略)「・・・真旗君、このアニメーション見てた?」
  「うん」
  「そう、私も観ていたの。そして許せなかった」
  真旗は身構えた<ドキッっとした>。
  まさか、巷のアニメファンのように、納得の行かない最終2話論争をやらかすつもりではないか、と考えたからだ。
  (略)
  「そうよね・・・、可哀想よね・・。可哀想すぎるよね・・・。ひどいよね・・。ひどすぎるよね・・」
  (静音は泣いていた)
  「たといクローンだとはいえ、(この後、延々2ページにわたってAヤナミに付いての科白が並びます ^^;)」
  「真旗君、抱いて・・っ。このままの姿で抱いて・・」
  とまどいながらも真旗はうなずいていた。静音にとってAヤナミのコスプレをして真旗に抱かれることが、道具として生まれ道具として死んでいった哀れで、そしてけなげな、クローン少女に対する何よりの慰霊<なぐさめ>になるようだ。ならば一人の人間として覚醒する前に自ら死を選ばなければならなかった乙女に、女性としての悦びを幾許かでもあじあわせてあげなければならない。
  「Aヤナミ、好きだよ・・・」
  「ああ・・、Sンジくん、私もよ・・・」
  (以下、アレです ^^;)

 しかし、この出版社って、一体どの層を狙ってこんなもの書かせて、出版したんだろう?
 この出版社の既刊リストを見てみると「母娘蜜綴り」「仮面の調教」「女教師猥褻指導」とか、どう考えてもエヴァと層は重ならないだろう。この小説自体、抜粋を見ても分かると思うけど「メインの文章と全然違うルビ」を使いすぎて、読んでて気が散ってしょうがない代物だし、科白だって「実は小学六年生じゃね〜だろ、チミは」だし、ロリ小説でこれは致命的だからねぇ ^^;。
 本当は、この手の小説って、こんな笑えるものが普通だったり?
 なんせ比較しようにも、この手の小説って、なぜかゲットした「ゆんゆんパラダイス」しか持ってなかったりするし(って持ってるんかい!^^;)、この筆者、前もセーラームーンパロを書いてたらしいし、実は結構おちゃめな業界なのかもね。


(10/18)

★「ハイパーあんな あんなの無人島物語C++」

ジャンル:小説・メディアミックス
原作:近藤るるる 著者:黒田洋介 発行:ファミ通文庫
初版:1998/9/3 入手:初版 価格:(税抜640円)

 今一番熱い小説家^^;、黒田洋介さんの最新刊。しかも、原作・イラスト・前書きマンガ・後書きマンガはるるるさんが描いているという、非常に壮麗なもの ^^;。
 いや〜、あの黒田ノリをうまくるるる世界の中で生かしてますなぁ。面白い。
 一番面白かったのは、あんな母(蘭子)とあんな父(源一郎)のなれそめストーリー「君がステディ」ですな。
 1978年、西村蘭子は高校生。ってな設定なのだが、ストーリーの端々に出てくる時事ネタが、本当にマニアックというか詳しいというか、非常に笑わせてくれる。
 ・彼女ののプロポーションはアグネス・ラムクラスだ
 ・去年いきなり解散宣言をして世間を騒がせたキャンディーズのスー似を髣髴させる容姿
 しかも、源一郎との出会いで一番の話題が「さらば宇宙戦艦ヤマト」の映画だってのがすばらしい。
 思い出ストーリーでここまで詳しい考証が出てくるってのは珍しい。きっと狙ってるんだろうな、黒田さんのことだ。

 そうそう、新ハイパーあんな、ビームの方では終了らしい。
 はう〜。るるるさんがトルテ5巻後書きで「これから少し時間が取れるので云々」と書いていたので、ひょっとしたらという予感はあったのだが、やはり驚いた。ってゆ〜か、看板タイトルが終わっちゃってビームは大丈夫か?

★「魔法少女プリティーサミー 秋葉原闘争(ウォーズ)編(上下)」

ジャンル:小説
著者:黒田洋介 発行:富士見ファンタジア文庫
初版:1996/6/25 入手:第三版(1996/12/10) 価格:470円(税抜456円)

 取り敢えず読んどけ。ひたすら面白い。
 基本的なスタイルとしては、パロディーネタ満載のお気楽極楽ストーリー。
 他人の褌で相撲をとると言えばそうかもしれないけど、やはりその豊富な(ヲタ系)知識をうまくちりばめてあるのはさすが。
 個人的には、一番の冒頭でアメリカのある片田舎の酒場に出てきた謎の日本人中学生委員長「ヒカリ」が非常に気になる^^;。その後出てこなかったしね。ちなみに、そばかすのあるすこし生意気な女の子だそうだ ^^;

 サミーの出番は非常に少ないが、その分出てくる「ビフ・スタンダード」。最高。げいつをもっと高飛車にしたような性格と言い、げいつを髣髴させる顔だちといい、ビフティーシャツがほしいぞ〜。
 ストーリーは、今のパソコン界を中心ネタとし、そこに少し魔法少女を入れたネタ。他のストーリーよりもサミーの出番が少ないが、他のキャラがめっちゃ強いんで全然気にならんてのがよいな。

 コンピュータについて多少知識が無いと楽しめないが、コンピュータだけでなく非常に広い範囲でのマンガ・アニメ・一般系映像・時事ネタなどを仕入れておいて読むのが吉。

(10/11)

★「DOS/Vユーザ(雑誌)」

発行:立ち読みなので不明
初版:月刊(?) 価格:不明

 雑誌なのだが、あまりにヘナヘナなので紹介しよう。
 まず扉を見よう。
  「DOS/Vユーザ」:なるほど、AT(OADG)関係の雑誌なのだな
  「Windows98用ソフト満載!」:・・・そんな物あったっけ?大体なんでWin98なんだ?DOS/Vなのではないのか?
  「Windows95にも対応」:・・・・・・・・それって唯のWindows95用ソフトなのでは?
 扉をめくって見る。
  「アレなCGが目次にずらっと」
 何処がDOS/Vユーザなんだ・・・(−−#)

 これから先を読む元気は有りませんでしたとさ ^^;。
 これを、頼むからこれをパソコン雑誌のコーナに置くのはやめて。鉄道関係のコーナーに「はやいぞしんかんせん」を置いたり、カメラ関係のコーナーに「小学四年生-特別付録 組立日光写真」を置くようなものだ。
#日光写真っていつの時代だ ^^;。というか、「なんとかレンジャーひみつかめら」とか書きたかったのだが、今現役の戦隊シリーズを知らないので書けなかった。

★「大トロ倶楽部(全2巻)」

著者:片山まさゆき 発行:アスキーコミックス
初版:1993/4/22 購入:初版 価格:980円(税抜951円)

 えと、古本で入手。アスペクトになってからは絶版になっているみたい。
 ファミコンネタ満載。古くからファミコンを知っている人にお薦め。
 基本的に、二つか三つのゲームをミックスさせたネタが多いのだが、これがまた絶妙なミックスで面白い。ちなみに、1巻の方が面白いので、2巻だけを入手しても1巻が手に入るまで保留しておくのが吉。
 「伝説の勇者ヤクルト」が最高。ファミスタで対決するのだが、ファミスタにドラクエが混じって偉いことに。
 「デッドボール」、よっしゃ押し出し・・「ばあすはしにました」ドカ!!
 なぜか空振りからもう一度振れる「はやぶさのバット」スライディングで守備を倒せる「ロトのスパイク」、内野フライがホームランになる「いなずまのバット」なぜかユニフォームが「みずのはごろも」
 そしてバントから一気にホームイン「ヒットエンドルーラ」 ^^;;
 他にも、「ファミリージョッキー」の馬のステータスになぜかPとKがあったり、「水戸黄門」に出てくる装備になぜか「クロス」があったり、「ゴルフ ジャパンコース」で池ポチャ後にボールを探して聞き込みを始めたり、「F1グランプリ」で邪教のピットインに入ってマシンを合体させたり、「信長の野望」で資金を増やすのに株を買ったり、「FF」で全員モンクパーティーとか、この辺のネタを知っていると傑作っすね。