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(1999/6/10)

「大阪ジャンクフード」


(2000/1/23補足)
 この後、大阪に旅行する機会がありまして、本場もんの大阪ジャンクフードを喰いまくって来ました。阪神デパート地下のイカ焼き、梅田ではうどん、お好み焼き、たこ焼き、ねぎ焼きの焼きもんを堪能。また夜は夜で、ちっこい飲み屋でおでん(じゃがいも、大根、牛スジ、たこ)、串揚げを行ってみたり。
 それ以来、自作おでんには必ず、じゃがいもと、むっちゃ分厚い(4cm位ある)大根とあらかじめ煮込んだ牛スジが入るようになってます。美味すぎです。

 残念なのは、くじらが食べられなかった事ですが、でもあれを下手に食べると数千円〜一万とか行くらしいので、ある意味助かったのかも‥‥。
 さてさて、こと食べ物に関しては、私の趣味はかなり関西に偏っているといえましょう。うどんは各種出汁ベースの醤油薄めのスープ、稲荷ずしは油抜きの五目ごはん、たこ焼き・明石焼き(現地で言うたまごやき)、お好み焼き・ねぎ焼きの区別はちゃんとしてるし、いか焼きと焼きいかの違いをあまりに知らない信州人に憤りを感じる今日この頃(笑)。
 いや〜、関西の人が聞いたら驚くだろうけど、関東圏では「いか焼き」も「焼きいか」もイカの姿焼きの事なんですよ、これが。メリケン粉で輪切りイカをとじてソースをかけた「いか焼き」自体存在しないんですな。


 さて、最近頓に嵌まっているのが、お好み焼き・ねぎ焼きと、牛すじ料理ですな。

 まぁ、お好み焼きは既に全国圏で認識されている食べ物だとしても、「ねぎ焼き」はそんなにメジャーじゃないと思われます。なんせ家の家族も知らなかったし(笑)。

 ねぎ焼き。ま、簡単に言うと「お好み焼きのキャベツの代わりにねぎを入れた代物」。これが「キャベツの代わりにタコを入れた代物」が「たこ焼き」に、イカを入れると「いか焼き」になるように、焼き物=メリケン粉でとじたもの、が関西風、いや大阪味。
 このねぎ焼き、うまいっす。焼かれたねぎからにじみ出るとろとろの甘み、そして部分的に残る刺激的な辛み、玉子と長芋をきかせたふわふわの生地に鉄板で焦がしたオタフクソースの濃厚な味わいと強烈なそして豊潤な風味の絡み合い。お好みで入れた生イカの、切り餅のもちもちした歯ごたえ、干しイカ、たらこからにじみ出る磯の香りと旨味、他にも、ベビースター、コーン、豚肉、ブタモツ・牛すじの煮込み、などなど。
 なんか、一部もんじゃ焼き入ってますが(笑)、いろいろなアレンジが有ると言うことで。

 ただ問題なのは、ねぎ焼きの概念を知らない人は決して食べてくれないと言うこと。
 家族の言葉。
 「なに?これ?」
 「こっちのお好み焼き(キャベツ)には絶対にねぎ入れないでね」
 「焼くなら、こっち半分でね」
 「目が痛い」
 「喉が痛い」
 「‥‥」
 ‥‥‥‥。
 文句は、食ってから言え〜!!。



 では、次に牛すじに行って見ましょう。ちなみに、牛すじがなんなのかは、「牛すじ推進委員会」を参照して下さい。牛すじ料理を作ろうと思って調べたら見つかったページ。いや〜、いい時代だ。うむ。

 関西では、牛すじとこんにゃくの炊いたの、醤油煮込み、白みそ煮込み、牛すじ丼、おでんの具などなど、様々利用されてますが、関東ではなかなか。それでも、最近はレトルトの煮込みがコンビニなどにも並ぶようになったし、すじ肉自体もそこらのデパートでよく見かけるようになって、一時期よりも手に入れやすくなったと思う。
 確かに煮込みはめんどくさいし、数時間から場合によっては一晩位煮込まにゃいけないという声もありますが、一度あの「とろとろ」のすじを味わっちゃうと、多少の手間は全く惜しくなくなりますな。それに、下ゆでして冷蔵庫で一晩寝かせるだけで充分な下ごしらえになるから、実際そんなにめんどくさいわけでもないし(ま、一番めんどくさいのは、「脂を如何にして抜くか」なんだけど)。

 さて煮込みには、醤油煮込み、味噌煮込み、おでん、変わり種ではシチューが有りますが、やはりスタンダードは醤油煮込みでせう。前日に30分位下ゆでして冷蔵庫に入れておいたすじを取り出し、表面に浮いている脂をスプーンでこそぎ落します。そして、一口大に切り、鍋にいれます。
 すじ肉以外に入れる具としては、玉ねぎ、大根、後は根菜を適当に、がメジャーですね。煮込みを片栗粉や玉子でとじてご飯にかける「牛すじ丼」にするのであれば玉ねぎは煮込みの終盤で、そうでなければ序盤から入れる事に気をつける以外は単純。牛すじと大根の厚切り、その他の具を入れた鍋に、水を具がひたひたになるまで入れ、火にかけます。そうそう、大根は面取りしておいた方が後で崩れにくくてよろしい。C1面取りと言うと判りやすくてよい(笑)。

 一煮立ちするまでは強火で。煮立ったら、砂糖、醤油、味噌煮込みなら味噌、を入れて、後は弱火で煮込みましょう。この時、味つけはちょっと薄く感じるくらいがちょうどいいですね。仕上げに調整するつもりで、塩味は控え目に。玉ねぎが溶けてなくなってもいいのであれば、この時に入れます。また、牛すじの匂いが強く感じるようであれば、しょうがひとかけをスライスして加えます。ただし、チューブ入りの擦りおろししょうがは避けましょう。炊き上がった時にしょうがの匂いが鼻につきます。

 関東風が好きな人は、醤油だけではなくみりんを入れると鰤大根系の味つけになります。ただし、しっかり脂を抜いておかないと甘ったるい味になってしまうので注意。というか最初は良くやってしまうんだ、これが。

 後は、お好みのとろとろさになるまで煮込み、味を整えて出来上がり。
 白いご飯を汚しながら。冷やした日本酒と。玉子でとじてすじどんぶり。お好み焼きの具に。飽きたらシチューやカレーに再加工してどうぞ。