'84.11.26に東京の九段会館で行われた久保田早紀さんのフェアウェルコンサ
ート。それまでのコンサートと違って(本人談)、3階席まで超満員となった2時間
余りの熱狂ライブ。ホールの灯りが付いても、別れを惜しむファンはなかなか館
を去ろうとはしなかった。
それを知ったのは大学の1年のとき。何気なく図書館で新聞をめくっていたら
飛び込んできた「引退」の文字。単に大好きなスターがいなくなるという以上の
衝撃をおぼえた。なにか大切なものがこの世から永久になくなってしまう・・・
・慌てて買い求めたコンサートチケット。3階席になってしまったけれど、この
入場券は彼女の想い出を繋ぐ大切な宝物だ。
トイレでコンサートビデオの予約を話していた2人組のサラリーマン、アンコ
ールの時2階席から飛び出すような勢いで身を乗り出して踊り狂っていた女性、
今思い出すのはそんな断片的な記憶でしかないけれど、確実にあの時は、その場
にいた千何百人かの観衆と同じ感動を共有していた。
彼女はいつまでもアンコールに応え、我々は声を限りに叫び、声援を送った。
今までありがとう、そしてこれからは久米小百合として頑張って、と。
今はあの人たちはどうしているだろうか、そんなコンサートに行ったことすら
忘れてしまったろうか。不完全ながら、あのコンサートの演奏曲とMCを再現する
。
@ 夜の底は柔かな幻
A 日本の子供達
「1984.11.26、こんばんわ久保田早紀です。ちょっとセンチな気分ですけれど 、今夜は最後までごゆっくりお楽しみください。」
B フェニキア
C 月の浜辺ボタンがひとつ
「どうもありがとうございます。久保田早紀という人は引退なさることになり まして、久保田小百合さんという本名の素顔の私に戻るんですけれど、一番困っ ちゃう質問は、”もう音楽辞めちゃうんですか”っていう質問が一番困るんです けれど、久保田早紀という名前からは引退しますけれど、小百合っていう音楽の 大好きな女の子、女は、女の子じゃないな、女性はこのまま残ります。また作家 をやったりとか、絵本を書いたりとか、教会でコンサート開いたりとかは、ずっ とずっと続けたいと思っていますから、早紀さんは忘れちゃってもいいですけど 、小百合さんは憶えていてくださいね。」
D 最終ページ
「どうもありがとう。久保田早紀っていうお店を開いていたみたいな感じで、
早紀ブランドっていうのがいくつかできたと思います。自分で閉店しちゃうの?
なんて言われるんですけれど、私としてみたら、やっぱり、とってもいい商品だ
ったから、自分でこうやってきれいな紙にくるんで、自分でリボンをかけたいな
って思いました。今ならすごくきれいなリボンが自分でかけられるって感じなん
ですけれど、まだまだ箱にしまいたりないものも、もしかしたらあるかもしれな
いですけれど、もしか、私がしまい忘れちゃったものがあれば、皆さんの心の引
き出しに、そっとしまいこんでもらえたらいいなあって。
次の歌はよくファドを聴いていたりした頃に作った歌です。”ギター弾きを見
ませんか”」
E ギター弾きを見ませんか
F 25時
G ネフェルティティ
H 上海ノスタルジー
I 夢飛行
「どうも、本当に今日は皆さんどうもありがとう。感謝します。それでは、世 界で一番強力なバンドを紹介します。ドラムス:AOYAMA JUN、パーカッション:SENBA KIYOHIKO、ベース:WATANABE KEN、ギター:TAKAHASHI MAKOTO、キーボードと かシロホンとかクラリネットとかやってくれました、SHIMIZU KAZUTO、キーボー ドと今日のアレンジメントをしてくれました久米大作、来年はこの人の家で掃除 してます。」
J メドレー:オレンジ・エアメール・スペシャル〜キャンパス街'81〜最終便
〜 アンコール 〜
K 異邦人
L 星空の少年
「本当に5年間応援してくださって、どうもありがとうございます。」
STAGE CO-ORDINATION STAFF
Director:NAOKI MATSUMOTO
Stage Manager:Akira Sakurai
Lighting:Toshiaki Okada
Sound:Masayuki Fukumoto
Stylist:Sachiko Yamaguchi
Hair & Make-up:Yoshinori Kazama
Saki Kubota Farewell Concert / CBS SONY より