知らないと恥をかくお墓の知識
建墓にふさわしい時期っていつ?
 仏教では過去、現在、未来で物事を考えます。これを合わせて三世というようです。 そして一番尊重しなければならないのは、確実に存在する現在だとしています。
 にもかかわらず、いかにも追善供養ばかりやって過去にこだわっているように見えま すが、これは追憶の気持ちからのことであり、現在に全力を注ぎ、努力することが生き ている者の努めだと説いています。
 何に努力するのかということについては、「我も人も救われることに努力するのが人 間の努め」だということです。そして、その結果がどうなるかは「無記」、即ち仏さま といえども記すところはなしと説いています。
 このことからすると、お墓もいつから手をつけるのがよいとか悪いとかいうことは、 仏教本来の考えにはないということになります。
 思い立ったが吉日でよろしいのではないでしょうか。
墓誌の順番は家や地方のしきたりに従えばよい
 墓地不足の昨今、合祀墓にはたいてい墓誌が置いてあります。
 これは、一か所の墓所にたくさんのお墓を建てることが困難になったために、最近で はほとんどの墓地に使われるようになりました。
 では、墓誌に故人の戒名などを刻む場合、順番はあるのでしょうか。
 結論からいえば、特別、順番に決まりはありません。家や地方によって決まりを設け ているのでしたら、それが正しい順番です。お寺さんや石材店に相談されるとよいでし ょう。
 やり方としては、亡くなった人の順から戒名などを刻んでいくのがひとつです。
 もうひとつは、年上の順にスペースを決めて空けておき、亡くなった人から、決めら れたところへ戒名のほか必要な事柄を刻んでいきます。
 特に注意することといえば、大切な故人の戒名ですから刻み漏れのないように、また 戒名・俗名・死亡年月日などを誤らないようにすることでしょう。
 
目次へ