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カモシカ千曲川を渡る |
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埴科郡坂城町の千曲川で
二十五日、体長一bほどの
カモシカが川を渡っている
様子を、町内の会社員宮沢
英一さん(55)が撮影した。
カモシカは普段、水に入る動物ではないといい、山では見掛けたことがあるという宮沢さんも「初めて見た」と驚いている。
宮沢さんは午前十一時半ごろ、仕事で国道18号を上田市方面から千曲市方面に向かって車で走行中に、道路左脇を流れる千曲川を、水面からわずかに背中を出して渡っている動物に気づいた。犬かと思ったが、よく見るとカモシカだった。
川岸に下りてデジタルカメラで撮影。カモシカは、水から上がり身震いすると、宮沢さんを三十秒ほど見つめ、川の上流へ向かってゆっくり歩き去ったという。
野生烏獣に詳しい伊那西小学校教諭の吉田保晴さん(50)=駒ケ根市=は「カモシカが川を渡る姿は見たことがない」。哺乳(ほにゅう)動物に詳しい県環境保全研究所の岸元良輔主任研究員は「カモシカは排他的ななわばりを持っている。他のカモシカに山から追い 出され放浪してたのではないか」とみている。
写真:手曲川を渡るカモシカ(右)。川を漫りきると岸に上がった(左)=いずれも宮沢英一さん撮影