南アの水系を考えるシンポ

長谷で開催

信濃毎日新聞 掲載

平成17年10月19日(水)


 伊那市や高遠町、長谷村などの有志でつくる「『南アルプスと水』を考える会」(桜井伝一郎会長)は十八日、三峰川などの水系について考えるシンポジウムを長谷村で開いた=写真。約百人が参加し、町村長や市民団体代表者らによるパネルディスカッションなどを行った。

 県のダム行政の見直しをきっかけに三峰川上流に建設予定の戸草ダムの計画が止まっていることについて「三峰川は急こう配で、短時間にたくさんの水が流れる。洪水の危険性は常にある」「地元住民のダムに対する期待は大きい」など、建設促進を求める意見が相次いだ。

 高遠町、長谷村との合併に伴う来年三月末の新伊那市の発足を控え、観光面でもダムヘの期待は大きく、伊東義人・高遠町長は「南アルプス、高遠城址(し)公園などに加え、きれいなダムも観光名所の一つになれば」と述べた。

 参加者は十五日に完成式をした高遠町・長谷村境にあるの美和ダムの排砂トンネルなども視察した。