ヒマラヤ難峰に登頂

南西稜ルート

福岡大隊が世界初

中日新聞 掲載

平成17年10月18日(火)


 福岡大山岳会関係者に入った連絡によると、ヒマラヤの難降ギャチュンカン(七、九五二b)に挑んでいた「福岡大学山岳会ギャチュンカン登山隊」が十七日、登頂に成功した。登頂成功は世界で六隊目、南西稜からの登頂は初めて。福大山岳会は十七年前にも同峰に挑戦、会員一人が遭難しており同日が命日だった。

 登頂に成功したのは登撃(とうはん)隊長の花田博志さん(四五)と、西日本新聞社の重川英介記者(三〇)の二人。同隊は川辺義隆隊長(六四)以下七人で編成され、先月七日に福岡を出発した。

 福大山岳会は一九八八年、頂上へ標高差百五十bの地点まで迫ったが、岩壁に阻まれて撤退。引き返す際にアタック隊員の馬場信一さん=当時(二八)=が滑落、死亡した。雪辱を果たすため、今回は八八年と同じ南西稜ルートからの登頂を目指していた。

 同峰は一九六四年に長野県山岳連盟隊が初登頂に成功し、これまでフランスやスロベニア隊が登頂している。