冬に備えヘリで訓練

大鹿山岳遭難救助隊など

信濃毎日新聞 掲載

平成17年10月15日(土)


 南アルプスの冬山シーズンに備え、大鹿山岳遭難救助隊と飯田署などが十四日、大鹿村の大西公園で山岳救助訓練をした。県警航空隊の救助ヘリコプター「やまぴこ」も使い、遭難者を引き上げて救助するなど、本格的な内容。冬山本番を前に、参加者は気持ちを引き締めながら訓練に臨んでいた。

 秋晴れの下、十六人が参加。県警航空隊員が、ヘリで遭難者を救助する際の注意や装備について説明自その後、ヘリで遭難者役を引き上げる訓練に取り組んだ。

 上空数十bにホバリングしたヘリからロープで救助者役が降下。遭難者にベルトを取り付け、降下から十分ほどで再ぴ浮上した。ヘリの風圧で落ち葉や砂ぼこりが舞う中、参加者は真剣な表情で手順を確認した。

 飯田署の中島豊副署長は「南アは、北アに比べ遭難の件数は少ないが、山の懐が深く山小屋が冬季営業をしていないなど、遭難につながりやすい要因もある。訪れる人は体力、技術に合った登山をしてぽしい」と呼び掛けていた。

写真名:県警ヘリ「やまびこ」を使って遭難者を引き上げる訓練に取り組む参加者