エベレスト8844b3.7b低く

中国が再測量結果

信濃毎日新聞 掲載

平成17年10月10日(月)


【北京9日共同】世界最高峰エベレスト(中国名チョモランマ)の標高を測定していた中国国家測量局は九日、一九七五年に測定した標高(八八四八・一三b)より三・七bとの結果を発表した。同局は「新しい技術を導入した精密な測量」の成果と強調、今後は新たな公式データーとして使用する方針だ。

 同局によると標高が"低下"したのは七五年の測定で九十三aとした山頂の氷雪の厚さが三・五bだったことが大きな要因。このほか測定方法の精度が向上した影響などもあるという。

 今回の測量プロジェクトは三月にスタート。衛星利用測位システム(GPS)を使い観測したほか、五月には測量隊員が登頂し特殊なレーダーで氷雪の厚さを測定、「七五年の調査と異なり厳密な調査結果を得られた」(同局)としている。

 記者会見した陳邦柱局長は「これまでで最も正確で信頼できるデータだ」と述べ、国際的に認知されることに自信を示した。
 エベレストの標高については、米地理学協会が九九年にGPSによる観測で八、八五〇bと発表。

中国側はこのデータを承認しておらず、その後も七五年の測定結果を使用してきた。