白馬を世界遺産に

信大農学部土田教授が講演

大糸タイムス 掲載

平成17年9月29日(木)


 白馬村のNPO法人「白馬の自然と花を育(はぐく)む会(佐藤昭典代表)は25日、創立1周年記念事業として、白馬五竜の山野草園散策会と講演会を開いた。

 講演会はエスカルプラザで開き、信州大学農学部の土田勝義教授が「知床に続け、白馬連峰の目然と植物」と題し、白馬の貴重な自然を将来、世界遺産登録するための取り組みかたなどを紹介した。

 土田教授は白馬連峰の自然と景観が日本で4例目の世界自然遺産になりうる可能性を示唆しながら、現状は規模が小さく、登山道や高山植物の荒廃などから登録が難しいとした。

 さらに、「白馬という一地域だけでなく、北アルプスの自然として広く位置づけ、産学官民の連携によるさまざまな保全・保護活動で未来を考えていってほしい」と話した。

 佐藤代表(77)は、「自然という大切な宝物を次世代に守り継ぐ責任を感じた。今後はさらに活動の幅を広げて観光振興や地域活性化につなげていきたい」と話していた。

 同会は白馬の自然と花を「守る・育てる・伝える」ことを目指し、昨年9月にNPO法人に認証された。

写真:真剣に話を聞く参加者