アサギマダラ大町で羽休め

信濃毎日新聞 掲載

平成17年9月14日(水)


 春に北を目指し、秋の訪れとともに南へ渡るチョウのアサギマダラが、大町市平簗場の古川孝雄さん(63)方のフジバカマの畑に立ち寄り、連日、五、六百匹が群舞している。

 六年前、友人からもらった種を庭にまいたところ、その花にアサギマダラ四、五十匹が訪れた。フジバカマが好物と分かり、やぶだった約千平方bの土地に増やしていくと、花畑で舞うチョウの数も多くなった。今年は八月二十日ころから姿を見せ、九月二十日ごろまでが最盛期という。

 アサギマダラのゆったりとした舞を見ようと、多くの人が訪ねてくる。写真撮影に来た松本市の鳥羽吉人さん(66)は「花に止まって羽を開けたり閉じたりする姿もきれい」。

 「毎年、子どもたちやカメラマンが来て感動してくれるのがうれしい」と古川さんの妻トミコさん(60)。今後、地元にフジバカマの苗を分け、一帯を「花とチョウの里」にしたいと、夢を膨らませている。

写真:大町市の古川さん方で、フジパカマに集まるアサギマダラ=13日午前9時半