白馬山荘100年の歩み

写真で紹介パンフレット完成

信濃毎日新聞 掲載

平成17年9月6日(火)


 北アルプス白馬岳(二、九三二b)の頂上直下で山小屋「白馬山荘」を経営する白馬館(白馬村)は、北ア白馬連峰や山荘の百年間の歴史を紹介するパンフレット「白馬山荘のあゆみ」を作った=写真。山荘の開業百周年を記念し企画。明治から昭和初期の貴重な写真と年表を載せた。

 白馬山荘は一九〇五(明治三十八)年、ふもとで白馬館の前身の旅館を経営していた松沢貞逸(ていいつ、一八八九−一九二六年)が、白馬岳頂上に陸軍参謀本部陸地測量部が設けた岩室を活用して開業した。

 山荘の開業により白馬岳を目指す登山客は増加し、山荘は三棟まで増築した。五九(昭和三十四)年には二棟が全焼する火災に見舞われたが、三年後に復旧。九一年には展望レストランも新設、千二百人を収容する国内最大級の山小屋となった。

 パンフレツトでは、開業当時の岩に覆われた山荘、旅館の前で登山客と並んだ貞逸、五九年の火災の焼け跡などの写真を掲載。六一年にヘリコプターによる荷上げを始めてから次第に姿を消した歩荷(ぼっか)の写真もあり、火災の復旧のために建築資材を背負って山荘を目指す様子をとらえている。

 三万部作り、白馬山荘やJR白馬駅前の北アルプス総合案内所で無料で配っている。間い合わせは案内所(0261・72・3000)へ。