大町山岳博物館が休館

展示室に石綿吹き付けか

 

信濃毎日新聞 掲載

平成17年8月11日(木)

 大町市は十日、市立大町山岳博物館で、展示室にアスベスト(石綿)が吹き付けられているとみられ、飛散防止措置が取られていないとして、同日から当面の休館を決めた。吹き付けられた物質が本当にアスベストかどうかは調査中だが、市は「何らかの対策を取らなくては入館を受け入れることはできない」としている。十五日ごろに専門業者の調査を受け、具体的な対策を決める。

 山岳博物館は八月が年間入館者が一番多く、昨年度は八月一カ月間で一年間の約四分の一に当たる五千二百人余が有料で入館。入館料収入は約百七十万円だった。

 市は、八一年度までに建設した四十四施設の吹き付けアスベストの使用状況を九日まで調査。その結果、山岳博物館は設計書に、展示室への石綿吹き付けとの記述があったという。

 アスベストの疑いのある資材が露出していたのは、山岳博物館を含めて六施設、十一カ所。一般の人が立ち入る可能性があるのはほかに、B&G体育館の器具庫二カ所だった。市役所庁舎の配管通路や、市立大町総合病院の地下機械室横にある階段のはりなどでも露出していたという。

 市は、いずれの場所も立ち入り禁止にした。