上高地仮設道路で快適

開通後最初の週末にぎわう

信濃毎日新聞 掲載

平成17年7月31日(日)

 土砂崩れで一カ月近く通行止めだった松本市安曇・沢渡の国道158号に仮設道路が開通して最初の週末となった三十日、標高約千五百bの北アルプス・上高地は大勢の観光客でにぎわった。

 上高地に通じる県道上高地公園線は、観光バス乗り入れに規制がかからない金曜の通行量が、仮設道路開通前(二十二日)の六百台から、開通翌日の二十九日は七百七十八台へと約三割増加。通行止め区間の迂回(うかい)路だった県道は道幅が狭く、長い渋滞が続く日もあったが、この日は「渋滞もなく快適に来られた」と、埼玉県からの観光客は話していた。

 河童橋近くの河原で弁当を広げる姿も。ホテル従業員は「予約数は変わらないが、仮設道路開通後は予約なしの宿泊客が若干増えたと思う」。土産物店の従業員は「今シーズンはこれまで客足が例年の三分の一程度。八月からが勝負です」と意気込んでいた。

写真:観光客でにぎわう上高地。国道158号の仮設道路が通れるようになり地元はこれからの入り込みに期待している=30日