上高地と結ぶ国道158号復旧

仮設道路開通

 

信濃毎日新聞 掲載

平成17年7月29日(金)

 土砂崩れで一日から通行止めになっていた松本市安曇・沢渡の国道158号が二十八日午前十時、仮設道路を使って開通した。松本市街地方面と上高地や岐阜県を結ぶ幹線の復旧を待ちかねたマイカーや観光バスが続々と訪れ、市街地側は開通前に長蛇の列ができた。

 仮設道路は二車線で、脇を流れる梓川に張り出す格好で造った。富山県に行くという大型トラックの運転手は「岐阜県へは木曽方面から回っていたので楽になる」。夫婦で上高地に向かう椅玉県幸手市の高須佳子さん(47)は「迂回(うかい)路を通るのは不安だった。開通すると知って来ました」と話し、マイカーで沢渡の駐車場まで行き、路線バスに乗り込んだ。

 通行止め期間中、迂回路にした林道は道幅が狭く、路線バス以外の大型車の通行を規制し、観光客も激減していた。沢渡で夫と旅館を経営する斉藤敦子さん(46)は「これでやっと夏が始まる。大勢のお客さんに来てもらいたい」と期待していた。

写真:土砂崩落現場の脇に開通した国道158号の仮設道路。松本市街地(奥)からマイカーやバスが続々と上高地方面に向かった=28日午前10時6分、同市安曇