長谷 南ア北部の開山式

 

 

伊那・高遠の首長も出席

 

信濃毎日新聞 掲載

平成17年6月16日(木)

 長谷村は十五日、南アルプス北部の開山式と、山梨県南アルプス市境の北沢峠まで連行する村営バスの出発式を開いた。村が来年三月に合併を予定している伊那市の小坂樫男市長、高遠町の伊東義人町長が初めて出席した。

 出発式は同村黒河内のバス営業所で行い、市町村、山岳関係者ら約七十人が出席。宮下市蔵村長は「合併後も皆の協力で円滑にバスを運行したい」とあいさつ。始発便の乗客が運転手に花束を手渡した。

 出席者は、村が新たに購入した小型バスで北沢峠まで往復した後、営業所で開山式を行った。北岳の山小屋で働くため北沢峠まで乗った中薗悠紀さん=鹿児島県薩摩川内市=は「南アルプスは初めてなので楽しみ。十一月の勤務ですが、一度も下山しないかもしれません」。

 村営バスは、同村戸台口と北沢峠間の南アルプス林道約二十三`を十一月中旬まで運行する。標高約千七百bの歌宿までは四月二十五日から運行している。村によると、南ア北部の残雪は例年並みという。

写真:村営バス出発式で乗客から花束を手渡される運転手