南駒ケ岳登山道への林道今季通行止めか

信濃毎日新聞 掲載

平成17年5月17日(火)

 飯島町は16日までに、斜面崩落と落石の恐れがあるとして、中央アルプス南駒ケ岳や越百山への登山道に通じる林道横根山線を通行止めにした。復旧のめどはたっておらず、今シーズンは利用できない見通し。町は6月に予定していた南駒ケ岳・シオジ平自然園の開山祭の中止を決めたほか、JR飯島、七久保両駅や山小屋を通じて、登山客に注意を呼び掛けている。通行止となったのは、国土交通省の飯島第6砂防ダム現場事務所から先の区間。湿性林が美しいシオジ平自然公園への乗り入れもできない。町産業振興課によると、四月下旬の巡視で林道沿いのあちこちに大小の崩落があった。斜面を覆うコンクリート壁の上部に岩石がたい堆したり、落石防止ネットがひきちぎられたように破損している所もあり、落石事故の危険が高いと判断したという。

 同林道は百間ナギなど国内有数の崩落地にあり、林道沿いの花崗岩の風化も進んでいる。昨年は長径3bを超える岩石の崩落もあった。

写真:あちこちで岩の崩落があり通行止になった林道横根山線=飯島町役場提供