携帯トイレ普及へ懇談会
  長野市飯縄山めぐり関係者と

信濃毎日新聞 掲載

平成17年4月23日(土)

 長野市は二十一日、飯縄山登山者のし尿対策として携帯トイレを普及させるための懇談会を、同市飯綱高原のハイランドホール飯綱で開いた。地元の山岳、観光関係者ら約二十人が参加。山の環境が十分保護されていない現状や携帯トイレ普及に向けた活動について意見交換した。

 市観光課は、山頂や登山道脇の茂みに使用済みのティッシュペーパーが散乱する状況を写真で説明。環境保護のため、六月五日の清掃登山の際に、参加者と一緒に携帯トイレを利用できる小屋を山頂付近に設置し、NPO法人などと協力して週に一度掃除する考えを示した。

 参加者は携帯トイレの普及に賛同する意見が大半だったが、「全国からお客さんが来るのだから、山に仮設トイレを作るべきだ」 「山に登る前にトイレを済ますようPRする方が先ではないか」との声もあった。「管理するために実行委員会をつくってはどうか」といったアイデアも出た。

 樋口博・市観光課長は「実行委員会のあり方などについて、再度検討したい。みなさんの協力で、息の長い活動にしていきたい」と理解を求めた。

写真:懇談会では市職員が携帯トイレの使い方を説明し、参加者がし尿対策について話し合った