大学生の雲南省訪問を終えて
                             長野県日中友好協会理事長 大月良則

日中関係は、国交正常化以降、紆余曲折を経ながらも先人の英知と努力により、不断に発展し、大きな成果を収めてきました。日中平和友好条約45周年の昨年12月、中国大使館、雲南省の全面的なご支援により20名の大学生が雲南省を訪問し、雲南省が誇る世界遺産、産業、自然エネルギー、農業による地域発展の取組の見学、文化体験、3つの大学等の学生との貴重な交流の機会を得ました。

新型コロナが落ち着き、日中交流が再開される中での雲南省訪問、そして、地球温暖化、SDGs等の世界の共通課題への取組が求められる中、日中両国の大学生たちは、良き友人としてともに力を合せ、課題を解決する必要があります。「未来を創るのはあなた達なのです。」雲南省では、様々な学びがありました。大学訪問での学生同士の交流は、準備をいただいたプログラムにより、わずか2時間余の交流で、日中両国の大学生がともに未来を創る者として一体となる姿に感動を覚えました。また、雲南省は、漢民族と25の少数民族が居住しており、多様な人々がお互いの文化・習慣、歴史を尊重しながら平和に暮らしている省です。そこには、私たちが目指すべき人々の融合、多文化共生の社会がありました。麗江古城の公園で、踊り(健康体操)をしていた白族の高齢者の皆さんが、通りかかった私たちを踊りの輪へ笑顔で招き入れ、楽しい時間を共にできました。人種、国籍を超えて、心の中に温もりを感じました。それは、日中友好交流の温もりでもありました。