新年のあいさつ

                中華人民共和国駐日本国特命全権大使  孔鉉佑

新年にあたり、中国駐日本大使館を代表しまして、貴協会及び会員の方々にお祝い申し上げ、そして長期にわたって中日友好の信念を堅持し、対中交流と協力を根気よく展開し、両国関係の改善と発展をたゆまず推進してきた各界のご友人の皆様に心から敬意と感謝を表します。

過ぎ去った2022年を振り返り、中日両国は国交正常化50周年という重要なマイルストーンを迎え、双方は各レベルの対話・意思疎通と各分野の交流を積極的に展開し、多種多彩な記念行事を開催し、中日関係全体的な安定と好転を推進してきました。先般、習近平国家主席は岸田総理と対面での初会談を実現しました。両国の指導者は、新時代の要請に相応しい建設的かつ安定的な中日関係の構築において重要な共通認識を達成し、両国関係の発展に方向性を示しました。今年は『中日平和友好条約』締結45周年というもう一つの歴史的節目であり、両国各界がこれを機に、条約の政治的意義、法的義務及び現在における価値を共に再確認し、平和友好の初心と使命を堅持していくことが大事であります。われわれは日本側と共に、中日の4つの政治文書の各原則を厳守し、両国指導者の共通認識の精神を指針として、積極的な要素を引き続き拡大し、矛盾と意見の相違をマネージし、リスクや妨害要因を排除し、中日関係が正しい方向に沿って安定的な改善・発展させていきたい所存であります。

 新たな一年を展望し、中国国民は習近平同志を核心とする党中央のリーダーシップのもと、中国共産党第20回全国代表大会が打ち出した戦略に従い、社会主義現代化強国の全面的建設という新たな道のりにおいて練磨奮進し、中国式現代化によって中華民族の偉大な復興を全面的に推進すると同時に、自らの平和的発展で変革と混乱が絡み合う世界に力強いプラスエネルギーを注ぎ、より多くの新たなチャンスを提供してまいります。中日両国が手を携えて協力し、国際責任を果たし、世界の平和と安定を守り、世界経済の回復と発展を推し進め、連携してグローバルな課題に取り組むために建設的な役割を果たし、新たな、より大きな貢献をすることを期待申し上げます。

 中日友好の基盤は民間にあります。民間友好は一貫して中日関係の独特な強みとして、いつになっても手放してはならない宝物でもあります。「疾風に勁草を知る、烈火に真金を見る」と言われるように、両国関係も風雨にさらされてこそ、民間友好の価値と力が際立つ。両国の友人が積極的な行動で、友好と協力の旗を高く掲げ、プラスエネルギーを広げ、人的文化交流と民間地方往来を力強く推進し、両国民とりわけ青少年同士の交流を強化し、心のふれあい、通じ合いを促し、友情の絆を深め、民間友好の新ブームを盛り上げていただくことを心から願うところであります。

 末筆ながら、友人の皆様のご健勝ご多幸を心からお祈り申し上げ、新たな一年において中日関係のさらなる大きな改善と発展、中日平和友好、協力ウィンウィンの新たな一章が開かれることを祈念申し上げます。