日中平和友好条約45周年、河北省との友好40周年、交流再開へ   


                      長野県日中友好協会副会長 布施  正幸

日ごろの日中友好活動にご理解ご支援をいただき感謝申し上げます。

日中関係は新型コロナ禍による3年にわたる人的交流の中断と尖閣問題、米中対立の激化によって、国交正常化以来最大の危機を迎えていると危惧されています。国際情勢もロシアのウクライナ侵攻によって世界的な分断が進み、不安定化しています。アジアと世界の平和繁栄の持続のためにも日中関係を破たんさせない知恵が必要されています。

日中国交正常化から半世紀を経過し、本年は日中平和友好条約45周年、河北省との友好県省40周年にあたります。日中共同声明と平和友好条約の原則と精神に立ち返って、14億の人々が住む、歴史的にも経済的にも深いかかわりを持つ隣国中国と不再戦・平和友好・覇権反対を大切にして、建設的で安定的な友好協力関係を築いて行きたいものです。「日中友好は最大の安全保障」(宇都宮徳馬先生談)この明言を銘記したいと思います。

幸いなことにコロナ禍が平穏化し、両国の交流が再開されつつあります。6月、7月と河北省や石家庄市からの友人の来訪が続いています。日中交流再開によって友情を温め、再び日中友好の波を起こしていきたいと思います。7月31日から知事とともに長野県日中友好訪中団が北京、河北省を訪れています。8月17日からは河北省はじめ石家庄・廊坊・寧波・深圳などから23名の卓球選手団を迎えて県日中友好都市中学生卓球交流大会が開催されます。

5月の県協会定期大会は4年ぶりに対面で開かれ、喜ばしいことに着任早々の呉江浩中国大使が長野県を訪れ、大会に出席され、日中友好の基本は地方民間交流にあると語られたことは会員一同の心に響きました。

協会は、日本の前途にとって重要な社会的使命を負っていることを自覚し、地方民間交流に力を入れ、友好協会の活性化を目指していきたいと思います。友好を望む両国の有為の人々と連携し交流を継続発展させ、相互信頼回復に努めていきましょう。(2023.8.1「日本と中国」長野県版96号)