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「平和の祭典」の成功を祈る
                     
                              長野市 松原京子(自営業・73)

 コロナ禍で厳戒の中、北京冬季五輪が開幕した。

 チャン・イーモウ監督の演出による開会式は、LEDやレーザー光線など最新のテクノロジーを駆使して幻想的で華やかな場面が繰り広げられ、SPRINGの文字が浮かぶ花火にも驚かされた。最後の聖火台はどんな形になるのかと期待したが、「小さな火で世界を明るく照らしたい」と願う監督のかつてない演出に感動を覚えた。

 歓迎のあいさつをした北京市トップの蔡奇大会組織委員会会長は、3年前に白馬ジャンプ台やエムウェーブを視察した。その折、県日中友好協会の役員としてお会いし、「北京見!」(北京で会いましょう)と約束していた。コロナ禍で訪中はかなわず残念だったが、テレビでお元気な姿を見ることができてうれしかった。

 今大会には、県勢の小平奈緒さんをはじめ日本からも大勢の選手が出場し、ジャンプ男子個人ノーマルヒルで小林陵侑さんが金メダル第1号を獲得した。20日までの17日間、世界の若者たちが熱戦を展開するが、ひたむきな姿にエールを送り、「平和な祭典」の成功を祈りたいと思う。

  (信濃毎日新聞「建設標」2022.2.9)