中国語スピーチコンテスト長野県大会、コロナにめげず若者が活躍(10/10)

10月10日、長野県日中友好協会ラジオ孔子学堂の主催による第38回中国語スピーチコンテスト長野県大会が信濃教育会館講堂で開催され、高校生、大学生から70代の中国語学習者までの18人が出場しました。高校生や大学生の活躍が注目されました。

朗読部門には高校生・大学生の部6人と一般の部7人が参加、それぞれの全国統一課題文を発表し発音や表現力を競いました。

 スピーチ部門には5人が出場、自作文で内容や表現力を競いました。百年前にもあった交流、中国がくれた勇気、本音の交流で真の友を、食文化の違いなどを取り上げ、レベルの高い弁論発表となりました。

スピーチ部門では安曇野市出身で小松大学の学生、溝邉幹太さん(21)が優勝しました。溝邉さんは中国南京に4か月間短期留学した時、色々な国からの留学生と交流した体験を語り、「本音で話し合う中で真の友人ができた。国同士も仲良くなれると」と述べました。準優勝の久保田弘樹さん(19)は長野高専の学生で、「祖父と100年前日本に留学した中国青年との間の手紙を見て友好の大切さを感じた」と発表しました。

 岩下隆審査委員長は講評の中で、スピーチはじめ朗読部門でも素晴らしかったと述べるとともに、「正確な発音や流暢さ、イントネーションや区切りを意識すること、語りかけるように発表することが、美しい中国語に必要。スピーチ部門では心に響く内容が多かった。心を込めて語りかけ高得点を獲得できた。コロナ禍で心が内向きになっているが、交流して、言葉を通して本音を語り互いを知ることが大切。論語に知・好・楽(これを知るものはこれを好むものに如かず、これを好むものはこれを楽しむものに如かず)という教えが出てくるが、中国語を知り、好きになり、楽しんで下さい」」と、激励しました。

 安芸洋一長野ラジオ孔子学堂長は冒頭の主催者あいさつの中で、コロナ禍により、学習機会の減少にもかかわらず、勇気をもってチャレンジした出場者に敬意を表した後、日ごろの学習の成果を発揮するよう激励、中国語の学習を通じて相互理解を深め、日中友好の輪が広がることを期待していますと述べました。西堀正司県日中友好協会副会長も日本にとって大事な隣国中国は大きく変化発展している。コロナ禍が納まることを願い来年の東京五輪、22年の北京冬季五輪など交流を進めたい。中国語を学び現在の中国を理解し友好促進に貢献してほしいとあいさつしました。

 また、清泉女学院短大講師の王秋菊さんは審査員を務めるとともに、「中国語の学習方法」と題して講演しました。中国語の学習にとって発音は非常に大切と述べ、中国語には日本語にない子音、母音、四声などがあり、これをマスターするために繰り返し練習することが必要と強調しました。皆さんうなずきながら聞き入っていました。

 当日、会場には出場者の友人や中国語学習仲間なども応援に駆けつけ拍手を送っていました。

 入賞者は次のとおりです。
 スピーチ部門 一般・大学生の部 ①溝邉幹太 ②久保田拓樹  ③大矢健一 (奨励賞)伊藤育子 (敢闘賞)登内七海
 朗読部門 高校生・大学生の部 ①滝澤燿 ②山口まどか  ③村松日穂   (奨励賞)石坂実優 (敢闘賞)青柳明里 (努力賞)鹿野日南子
 朗読部門 一般の部 ①老月秀光 ②宮沢一三 ③依田光枝   (奨励賞)大嶋くに子・塚田益裕 (敢闘賞)森川敬子・横川正秀 

 入賞者にはトロフィーや楯が贈られました。成績優秀者は来年1月の全国大会に推薦されます。