平和友好条約40周年、河北省との友好35周年

日中民間交流を活性化し、日中関係を前進させよう

                              長野県日中友好協会理事長 西堀正司

 本年は日中平和友好条約締結40周年。長野県河北省友好県省35周年の記念の年です。特色ある事業が計画されその準備が進んでいます。

 8月には長野市で日中友好都市中学生卓球交流大会が開催されました。昨年は北京で日中両国の友好都市から参加した中学生が合同チームを編成し友好の熱戦を繰り広げ大会は大成功でした。長野県内からも6チームが参加しました。今年は、河北省はじめ中国各友好都市から8チームが参加、各地で交流したあと長野市で交流大会が行われ、熱戦が展開されました。

 又5年ごとに開催される中国強制連行殉難者慰霊祭を、天竜平岡(9月)と木曽三岳(10月)で行います。

 10月には、程永華中国大使を招いて「日中平和友好条約40周年」記念講演会を予定しています。大型人形劇「三国志」長野公演も開催されます。年配者から青少年まで幅広い人気のある三国志は前評判も好評です。

すでに、5月には許勤河北省長が長野を訪問されており、友好35周年の記念レセプションが行われています。阿部知事との間で、友好協力関係を発展させていくことが確認されています。

東アジアにスポーツの季節がやって来ました。今年2月の韓国平昌冬季五輪、2020年東京五輪、22年北京冬季五輪。平和の祭典、スポーツの祭典が連続して東アジアで開催されます。特に長野県及び関係市町は、中国を相手国とする東京五輪・パラリンピックのホストタウン事業にも参加しています。

 この数年間、日本と中国は厳しい困難な時を経てきました。両国関係の悪化により国民感情も劣化し、お互いに嫌中、嫌日となってしまったのです。困難な中にあっても、協会女性委員会、青年委員会が、キャンプ、スキー交流等各地域協会と協力して積極的に友好活動を行い、大きな前進の役割をはたして来ました。

 今年は明治維新から150年の節目の年です。特に平成が30年で終わる最後の年です。明年新しい年号が始まります。

 中国も改革開放40年を経て経済社会の状況が大きく変わりました。中国の大変化が世界に大きな影響を与えるようになっています。習近平2期目の中国に注目が集まっています。「一帯一路」「2022北京五輪」等に世界が期待しています。

 協会は創立以来民間の立場で大きな成果を挙げてきました。日中国交回復運動を国民運動として定着促進させ正常化の実現に貢献しました。正常化以後の両国友好運動を国是まで高め、更に一層の両国の国利を目ざすほか、平和友好条約締結以後は、官民をあげての友好運動を提唱実践してきました。協会が進める民間運動に参加し友好事業を進める県内各界各層の皆さんに発信しています。

 現在求められている協会の現状は、会員の高齢化対策です。協会の拡充と組織の強化の実現を考えています。日中両国の平和友好の発展は、アジアの平和と世界の平和に貢献出来る事を私達は信じています。民と官の一層の協力で好転する日中両国関係の前進が期待されています。(2018.9.1「日本と中国」長野県版86号)