2018年を交流再活性化、相互信頼回復の年に
                                     長野県日中友好協会事務局長  布施正幸 
 
 2018年の新春を迎えました。 県協会の諸活動へのご支援、ご協力に心より感謝申し上げます。

 昨年は、日中国交正常化45周年の年に当たりました。日中関係は5月の一帯一路サミットフォーラム以降徐々に好転し、両国首脳会談も相次いで行われ、首脳の相互訪問が話題に上るなど、はっきりした改善が感じられるようになりました。パンダの赤ちゃんの誕生も明るいニュースでした。

 世界は現在大きな変革期迎えており、アメリカの相対的力の低下、新興国の台頭など国際的勢力バランスの変化が進行しています。中国では第19回党大会が開催され習近平体制が2期目に入りました。一帯一路構想の推進などを掲げ、GDP世界第2位の大国としての国際的存在感を強めておりその動向が注目されています。

 日中関係は今後も紆余曲折が予想されますが、我が国としても対米一辺倒の思潮に押し流されることなく14億の人々が住む、歴史的にも経済的にも深いかかわりを持つ中国と、不再戦・平和友好・覇権反対を大切にして安定的な友好協力関係を築いて行きたいものです。日中友好はまさに、アジアと世界の平和に不可欠です。

 県協会はこの一年、県はじめ地区協会や関係諸団体の協力を得て、諸活動にとりくみ、日中友好の重要性を県民にアピールしつつ歩んでまいりました。1月の新春座談会と新年会、2月の帰国者への理解を深めるつどいの開催、5月の県定期大会と緑化協力訪中団派遣、7月の中国留学生ホームステイ受け入れ、8月の北京での日中友好都市中学生卓球交歓大会への参加、東京五輪ホストタウンチャイナウィーク協力、9~10月の中国ジャンプ訓練隊の受入れ、10月の講演と祝賀のつどい開催、阿部知事を団長とする県日中友好の翼訪中団の派遣などに取り組みました。県との協働事業が深まったことは評価に値すると思います。満蒙開拓平和記念館の入場者もすでに13万人を超えました。

 本年は日中平和友好条約40周年、長野県と河北省との友好提携35周年の年に当たります。これを好機として、友好を望む両国の有為の人々と連携し交流の活性化を図り、相互信頼を回復していきたいと思います。全国協会も丹羽宇一郎会長のもと、意欲的な交流計画を提起しています。県協会としても、県や関係自治体・友好諸団体と連携して河北省はじめ関係する中国友好都市から中学生卓球選手を招いての卓球交流大会の開催、戦争中中国から木曽や天竜平岡に強制連行された殉難烈士の慰霊祭、東京オリンピックホストタウンと北京冬季オリンピック支援交流事業などに取り組んでまいります。友好の後継者づくりにも心していきたいと思います。引き続きご支援ご協力をお願い申し上げます。