2016年を友好交流再活性化、相互信頼回復の年に

                                          長野県日中友好協会事務局長 布施正幸

  2016年の新春を迎えお慶び申し上げます。県協会の諸活動へのご支援、ご協力に心より感謝申し上げます。

 日中関係は首脳会談以降徐々に好転し、地方民間交流や青年学生交流などが回復しつつあります。一方、依然として領土問題など複雑な問題を抱えており、相互信頼回復には更なる粘り強い努力が必要とされています。

世界的にも中東やウクライナの紛争、テロの多発、経済の停滞など不安定な情勢が続きました。背景にアメリカの相対的力の低下、新興国の台頭など国際的勢力バランスの変化があるといわれています。中国では習近平体制の下で、経済政策の再調整、一帯一路構想の推進などを掲げ、GDP世界第2位の大国としての国際的存在感を強めておりその動向が注目されています。

我が国としても対米一辺倒、反中国、民族排外主義の思潮に押し流されることなく、日中不再戦・平和友好・覇権反対を大切にして相互信頼関係を回復し、安定的な日中友好協力関係を築いて行くべきでありましょう。

県協会は昨年、地区協会や関係諸団体の協力を得て、諸活動にとりくみ日中友好の大切さを県民にアピールしつつ歩んでまいりました。

1月の新春座談会と新年会、張慶偉河北省長一行を迎えての友好30周年記念式典、2月の帰国者への理解を深めるつどい、3月のスキー交流会とHSK中国語検定試験の実施、5月の緑化協力・南京城壁修復20周年記念訪中団派遣と定期大会、7月の中国留学生ホームステイ、9月の中国昆劇長野公演、程永華大使を迎えての日中友好秋季セミナー、中国女子ジャンプ訓練隊の受入れ、10月の丹羽宇一郎先生を講師に講演と記念のつどい、さらに映画「望郷の鐘」上映などに取り組みました。満蒙開拓平和記念館の入場者がすでに8万人を超えたことは、喜ばしいことでした。また2022年の北京冬季五輪のスキー競技が河北省張家口市で開催されることや、県内を訪れる中国人観光客が増加しつつあることもうれしいニュースでした。

 本年は長野県日中友好協会創立60周年の節目の年に当たります。半田孝海先生はじめ先達の日中友好の足跡をともに振り返り、日中平和友好の大切さを胸に刻み、友好を望む両国の有為の人々と連携し交流の再活性化を図り、相互信頼を回復していきたいと思います。60周年記念式典や記念誌『虹の架け橋-長野県日中友好の歩みⅣ』の編集発刊などガ計画されています。格別なご支援ご協力をお願い申し上げます。(16.1.1)