初春を迎えて

         長野県知事  阿部守一

明けましておめでとうございます。皆様には、健やかに初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。

県民の皆様の負託をいただき知事に就任し、早くも2年が過ぎました。新しい社会を創造していくためには、勇気を持って新たな一歩を踏み出すことが必要です。

日中国交正常化四十周年の節目に当たった昨年、思わぬ形で交流が中断したことを誠に残念に思うと同時に、両国にとって大変大きな損失であると考えております。人口十三億人を擁し、世界第二位の経済大国である中国と我が国との関係が更に重要になっていくことは、疑う余地のないものです。

私は昨年末、長野県と中国との関係構築に向けたトップセールスのため、一昨年に引き続き、中国を訪問してまいりました。北京では井頓泉中日友好協会副会長をはじめとする中国要人と懇談したほか、長野県への観光誘客に向けた取組みを精力的に行ってまいりました。また、経済発展著しい華東地域の中心である上海では、現地で事業展開される長野県関係企業の皆様と懇談し、現地事情を詳細にお聞きすることにより、中国の勢いを体感してまいりました。

そして年が明け、長野県と河北省との友好提携三十周年の節目を迎えました。このような時期だからこそ、中国との良好な関係維持に向けた地道な努力が以前にも増して求められていると思います。私も大勢の県民の皆様とともに河北省を訪問し、先達が築いた友好の絆を再確認するとともに、中国との関係構築に寄与したいと強く考えております。

結びにあたり、日本と中国両国の友好関係が良好な状態で末永く続くとともに、次代を見据えた新たな交流が一層広がりますよう、引き続き皆様のご支援とご協力をお願い申し上げます。

皆様にとりまして、新しい年が希望に満ちあふれ、実り多い良き年となりますよう心からお祈り申し上げます。