確固として中日の戦略的互恵関係を推進する

2011.1.11  唐家璇

中国人民外交学会と日本世界平和研究所とが共催した「第4回中日関係研究討論会」は1月11日に北京で開催された。前国務委員、第5回日中友好21世紀委員会中国側座長、中国人民外交学会の高級顧問唐家璇氏は開幕式で「確固として中日の戦略的互恵関係を推進する」と題した基調講演を行った。


 第4回中日関係研究討論会の開幕式に出席でき大変嬉しく存じます。謹んで皆様に新年のごあいさつとご多幸をお祈り申し上げます。

中国人民外交学会と日本世界平和研究所は2007年定期交流を始めて以来、すでに3回にわたって両国の民間対話交流に一つの重要な場を提供する中日関係研究討論会を開催しました。新年のはじめに際し、両国の有識者が一堂に会し、過去を回顧し、未来を展望してともに中日関係発展の大計を語り合うことは、大変重要な意義を有しています。今回の研究討論会が設定した議題は大変適切なものです。専門家学者の皆様が才知を発揮し、真摯に交流され本会議が積極的な成果を得るよう希望します。ここに私のささやかな見方をお話し、皆様の討論のよすがにしていただきたいと存じます。

中日両国は悠久な歴史を持つ国家です。私は幸いにも国交正常化以来中日関係の発展の歴史過程を身近で体験してきました。両国関係は風雨や曲折の歴史を経過してきましたが、総体的には不断に発展し各分野の交流と協力は巨大な成果を得ました。

新しい世紀に入り、中日関係は一度ならず困難に直面しました。中日双方の共同の努力の下2006年両国関係は良好に転じ、近年総体的には発展の勢いを保持してきました。両国指導者は両国関係を未来発展の新段階に進めるために中日戦略的互恵関係を達成すると言う重要な共通認識を構築しました。これは中日関係の不断の深化発展の結果です。また時代の潮流に即した戦略的選択であり、中日両国人民の根本的利益に符合しています。胡錦濤主席は2008年5月に成功裡に日本を国賓として訪問し、両国の指導者は第4の政治文書に署名し、21世紀の両国関係の発展の方向を明らかにし、中日関係を新たな歴史的ステージに立たせました。

日本民主党政権の初期、中日関係は良好な局面を開きました。両国の上層部はともに頻繁に行き来し、各分野の実務交流と協力は進展しました。中日両国人民と国際社会はともに中日関係の更なる発展への期待に満ちていました。双方が中日戦略互恵関係を積極的に計画し全面的に推進しようとしていたまさにそのとき、昨年9月に突然釣魚島事件が発生し、中日関係は厳重な影響と損害を受けました。これは私たちが見たくなかったことです。この事件はきわめて深刻な教訓を残し、真剣に総括し吸収するに値するものです。

しばらく前、胡錦濤主席は横浜のAPECの際、指導者の非公式会議期間中、菅直人首相と懇談し、温家宝総理はいくつかの場で菅直人首相と接触しました。両国指導者は中日戦略互恵関係を継続して推進するとの重要な共通認識を達成し、中日関係を再度改善させ発展の歩を進めることとなりました。

当面、国際情勢は広範で深刻な変化が現れ、平和、発展と協力は阻止できない歴史の潮流です。アジアはまさに世界の経済成長が最も早く、もっとも活力に富んだ地区であり、地域協力を加速し深め、各種のシステムの長所を補い協調してともに歩む良好な局面を出現させています。同時に、アジアでは安全への挑戦が増大し、朝鮮半島情勢は緊張しホットスポット問題は解決されておらず、一国家の政局の波紋がアジアの平穏と発展に不確定要素をもたらしています。

中日両国はアジアと世界に重要な影響を与える国家であり、地域と世界の平和、平穏と繁栄に重要な責任を負っています。中日関係は早くからすでに相互関係の範囲を超えており、両国の政治家と有識者は高度の歴史的責任感と使命感を持って、中日関係を地域と世界的視野で把握し、終始しっかりと中日関係の正しい方向を把握し、中日戦略互恵を健康的平穏な軌道に沿って不断に前進発展させるよう努力してきました。

中日関係の近年の発展の歴史を回顧すれば、私は両国関係の発展の基礎は非常に強固とはいえず相当脆弱な一面もあります。突出したものは次のいくつかの方面に現れています。

まず第一は政治信頼の不足。その原因を突き詰めると、歴史と地政学的要素があり、また現実的利害の摩擦、深層では彼我の発展の認識の影響があります。日本では多くの有識者が中国の発展は日本とアジアの発展にとって得がたいチャンスと考えていますが、いまだ冷戦思考から抜け出していない人や少数のマスコミもあって中国脅威論を作り出し吹聴して同盟国対中国、規範、バランスと牽制、包囲などの世論形成をあおっています。日本では最近新防衛計画大綱を打ち出し、中国軍事力増強の透明度が不足していると唱え、些細な一部分を取り上げこれは地域と国際社会の懸念事項となっているとし、中国民衆と世論の強烈な関心を集めています。

第二は、国民感情の下降です。日本の最新世論調査結果によれば、8割が中国に親近感を感じないと答え、この数字は1978年以来最低です。中国国内でも日本に対する好感度は同様に著しく下降しています。この現状は心ある人を憂いさせ深く考えさせるものです。この背後には釣魚島事件の直接的影響がはっきりありますが、但し根本的には上記のように両国の政治安全相互信頼が不足していることの社会への反映です。

第三は領土海洋問題の出現です。中日間には東海に釣魚島主権、海洋境界、資源開発など多種の火種が存在し矛盾は相互に入り組み、高度で複雑敏感で両国関係の平穏な発展を制約する影響を及ぼしています。

上述の問題に対し、両国政府当局及び有識者は高度に重視し冷静で妥当に対応しています。と同時に、我々は中日両国がともに発展変化の重要な段階にあり、国際地域で深刻な調整と変革の新たな形勢の下、中日関係が得がたい歴史的チャンスに直面していることを見て取らねばなりません。

中国の発展がもたらすチャンス

今年は中国の第12次五カ年計画の初めの年です。「十二・五」期間は中国小康社会(ややゆとりある社会)の全面的建設のための肝要な時期であり、改革開放を深化し、経済発展モデル転換を加速させる正念場の時期でもあります。日本でも、新しい経済成長戦略が打ち出されています。中日両国は、ともに経済構造を調整し、後進的産業を淘汰し、新興産業を発展させ、国内需要を掘り起こすことを努力目標にしています。両国の経済発展戦略には多くの共通点が存在し、双方の経済貿易における協力レベルを引き上げる上で有利な条件となっています。特に、中国は資源節約型及び環境エコ型社会の発展に力を入れており、今後5年間で、クリーンエネルギー及び循環型、低炭素経済を大きく発展させようとしています。日本は、この分野において成熟した技術と豊富な経験を持っており、潜在的協力空間は非常に大きいと言えます。また、中国の発展は日本の対中投資に新たな空間を提供するとともに、実力を持つ中国企業の日本進出をも促進します。これが日本経済に新たな活力を注ぐことになると信じています。

アジア一体化のプロセスがもたらすチャンス

目下、アジア地域協力及び一体化は飛躍的な発展を遂げており、本地域の様相を大きく変えつつあります。アジア諸国とその国の人々は、これまでで最も密接な関係をもち、運命共同体となっています。中日韓は順調に協力を推し進め、三国とASEAN間の「10+1」自由貿易区が次々に設立され、中日両国がその推進に力を入れている東アジア金融、食料安全等も大きな進展を遂げ、中日両国がともに参加した「10+3」や東アジアサミットも新しい発展時期に来ています。アジアの台頭と地域一体化の流れの中で、中日両国の利益融合はますます拡大し、協力の空間も広がっています。

国際情勢の変遷がもたらすチャンス

世界の多極化、経済グローバル化が進む中、世界共通の課題が増加しています。中日両国はともに世界に対して重要な影響力を持つ主な経済体として、世界経済の整備や国際的な重要課題の中でその力を発揮することができます。両国はポスト金融危機時代への挑戦、貿易保護主義への対抗、資源エネルギー問題の解決、防災減災や反テロ、海賊取締り等の方面で幅広い共通利益を有しています。これらは、中日両国が国際的課題への取り組みにおける協力体制を強化し、その戦略的互恵関係の内包を充実させる上での有利な条件となっています。

中日関係はまさに鍵となる時期にあり、チャンスと挑戦が並存しています。中日の共同の利益は遠大だが矛盾もあり、中日関係は大きなチャンスとともに挑戦にも直面しています。私たちはともに世界の大勢に着眼し、時代の潮流に順応してともに努力し、チャンスをつかみ、挑戦を克服して、不断に中日戦略互恵関係の発展レベルを高め、両国関係の健康で平穏で前向きな発展を推し進めなければなりません。このためには、常に三つのテーマをしっかり握っていなければなりません。

第一に平和の課題です。「和すれば互いに利し、戦えばともに損をする」これは歴史が中日両国人民に与えた重要な啓示です。当面の新しい形勢の下、双方は平和の旗印を高く掲げ、平和の理念を硬く守ることは、十分重要な現実的意義を持っています。

中日両国はいずれも平和的発展を堅持するとともに、相手の平和的発展を互いに支持する必要があります。これは2008年胡錦濤主席が訪日したとき双方が達成した重要な政治的共通認識です。私が強調したいのは、中国は平和発展の道を外れないことを堅持し、終始互恵の開放戦略を変えず、一貫して善隣友好の外交方針を堅持し、防御的国防政策を実行し、永遠に覇を唱えず、永遠に対外拡張を行いません。これは抽象的空言ではなく、中国政府が時代の潮流と本国の歴史文化、価値観併せて具体的国情及び根本的利益から出発して、生み出した戦略的選択であり厳粛な国際的に承認されたものです。日本は戦後平和発展の道を歩み、世界の認める発展をなしとげ、日本人民に巨大な利益をもたらしました。私たちは日本が継続して自身の長所を発揮して、この地域の平和と発展のために終始建設的役割を発揮されるよう希望します。

双方は不断に政治的信頼関係、特に安全保障における信頼関係を増進し、客観的、理性的に相手の発展を認識、それに対応し、パートナー意識を育成・増進していかなければなりません。中日の第4の政治文書の中で、両国は互いに協力パートナーで脅威とならないことを確認しています。双方は実際行動をもってこの重要な政治的共通認識を広範な社会の共通認識にしていかなければなりません。このために、双方は政治、安全保障対話と交流を強化し、相互関係の中の重大な問題について、それぞれ内外政策と発展方向を適宜誠意を持って意思疎通を図り、対話を強め、信頼を増進し、戦略的誤診を防止すべきです。

また、双方は大局に立ち、敏感な問題、特に海洋・領土をめぐる争いをうまく処理する必要があります。交流が密な隣国であることから、中日間であれこれと問題や対立が起こるのは仕方がありません。戦後、中日関係は再建、改善、発展の過程でも、深刻な困難や障碍があったが、両国の前の世代の政治家は高度な政治的知恵を使ってこうした問題をうまく処理してきました。わたしたちもそれに学び、参考にすべきです。過去の経験は、敏感な問題に対し、両国関係の大局に重点を置き、対話と協議を通じた問題解決を堅持し、それぞれの対立と摩擦にうまく対処し、両国関係を発展させる正確な方向をしっかりとつかまなければならないと教えてくれています。

釣魚島問題では、両国の前の世代の指導者が達した重要な共通認識および双方がこれまでに培ってきた理解に基づき、妥当な処理にさらに力を入れると同時に海上危機管理メカニズムの構築を急ぎ、両国関係の大局を著しく妨害する、似たような事件が二度と起きないようにしなければなりません。

第二は協力の課題です。中日両国は潜在的な敵ではなく、協力パートナーです。双方はともに地域と世界の互恵協力を強化し不断に共同の利益を拡大しチャンスを共有し、共同発展共同繁栄の道を進むべきです。

協力については、中日は双方の立場に立ち、経済・貿易協力の推進および構造転換とグレードアップの加速をはかる必要があります。エネルギー環境、グリーン低炭素、循環型経済、ハイテク技術などの分野での協力を強化するほか、モデルとなる巨大提携プロジェクトが必要となります。昨年以降、中日唐山曹妃甸循環経済パークは両国各界で高い注目を集めています。

中日はアジアに根を張り、地域協力の新たな局面を共同で築いていく必要があります。第一に、地域協力の将来的な構造にかかわる重大な問題について密接に意思疎通をはかり、アジア発展の未来図を共に描いていくこと。第二に、地域経済の一体化に力を入れ、中日韓自由貿易地域に関する合同研究、東アジア自由貿易地域の建設を推進し、域内金融協力を強化するほか、アジアにおけるインターコネクションとインターワーキングの構築を話し合い、メコン川流域開発などの方面で具体的協力を展開し、常に互恵・ウィンウィンの方向に沿って地域協力を推進すること。第三に6カ国協議の進展と北東アジア平和メカニズムの共同構築に力を注ぎ、朝鮮半島の平和と安定を守り、半島の核ゼロ化とアジアの長期平和に向け積極的に貢献することです。

中日は世界に目を向け、国際関係において協調・協力を強化する必要があります。国連、G20、APECなど様々な場を十分に利用し、世界経済の安定維持、国際金融体制改革の推進、世界の経済管理メカニズムの改善など密接な意思疎通と協力関係を保ち、保護貿易主義反対などで互いを支持することができます。国連のミレニアム開発目標の実現、気候変動、テロリスト、自然災害、感染病への対応など世界的な課題に対し相互協力を展開すること。中日は同じ資源・エネルギーの輸入大国として、両国の関連企業は資源開発、価格決定、輸送などの方面で戦略的協力を推し進めることも可能です。


 第三は友好の課題です。中日両国は2千年余の友好往来の歴史を有しています。中日友好には両国民間に深く根ざした根拠があります。世世代代友好的に付き合っていきましょうと言うのは両国人民の共同の願望です。双方は両国の国民感情が下降していることに緊迫感を持って、力を入れて多様な方策を講じて速やかに局面の転換を図らなければなりません。


 中日は地理的に近く、文化が相通じ、友好都市が多いなど独特の長所を有していることを十分に発揮して、官民上げて積極的に人事交流を拡大する。特に青少年交流を常に展開し、両国若者世代の相互理解と友誼を不断に増進しなければなりません。


 不断に新しい交流の形式と豊富な交流内容を創造しなければなりません。共同の文化的価値観を発揚するよう努力し、現代的流行文化と創意産業を立派に用いて、これらの新しい担い手と協力して、人々の心を動かす文化交流を全力で展開し、さらに多くの民衆が参加するようひきつけ、感情的な距離を近づけていきましょう。


 共同で客観的で友好的で好ましい社会世論環境を作り出して行くこと。双方はマスコミに対し積極的、正面的、客観的な情報を提供し、両国国民が正しく相手側を理解し好ましいリアクションを形成して行く必要があります。両国関係改善発展の架け橋の作用を発揮するため、両国のマスコミは交流を強め、相互理解を増進し、責任感を増強しなければなりません。


 今年は辛亥革命100周年に当たります。100年前、孫中山先生は「世界の大勢は広々として滔滔としている。この流れに順ずればすなわち栄え、逆らえばすなわち滅ぶ」と提起し、中国民主革命の序幕を開きました。多くの日本の有徳の人士の貴重な支持を得ました。100年後の今日、平和を計り、協力を求め、発展を促すことはすでに世界人民が共同して追及する大勢となっており、平和、友好、協力は中日双方にとって唯一の正しい選択であります。私は、私たちが歴史の潮流に沿って、時代の脈拍をつかみ、一時一事を超越して、戦略的に高度で遠くを見通す視点から両国関係を見、処理すること、中日戦略的互恵関係の大方向維持し推進することによって両国の平和共存、世代友好、互恵協力、共同発展の崇高な目標が必ず実現できると固く信じています。


 ここに新年を迎え万物が新しく生まれ変わるときにあたり、私は特に、2011年が中日関係にとって重大な鍵となる年であることを強調したいと思います。私は中日双方の共同の努力によって、チャンスをつかみ、挑戦を退け、中日関係が健康的に平穏に発展できるようにし、実際的な協力の成果を持って2012年の中日国交正常化40周年をともに迎え、中日関係が新たなさらに高いレベルに至ることを心より希望します。  
                             (日本語訳は暫定的なものです)


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坚定不移推进中日战略互惠关系

  ——在第四届“中日关系研讨会”开幕式上的主旨演讲

  唐家璇

  (2011年1月11日)

  各位来宾、各位朋友:

  早上好!

  很高兴出席第四届“中日关系研讨会”开幕式,谨向各位致以新年的诚挚问候和良好祝愿。

  中国人民外交学会和日本世界和平研究所自2007年建立定期交流机制以来,已经联合举办了三届“中日关系研讨会”,为两国民间对话交流提供了一个重要平台。新年伊始,两国有识之士再次会聚一堂,回顾过去,展望未来,共商中日关系发展大计,富有重要意义。这次研讨会设置的议题也很有针对性。希望各位专家学者发挥才智,坦诚交流,使本次会议取得积极成果。在此,我愿谈一些个人看法,同大家探讨。

  从各种意义上讲,中日两国都是渊源极深的国家。我有幸亲身经历了邦交正常化以来中日关系的发展历程,两国关系虽历经风雨曲折,但总体上不断向前发展,各领域交流与合作取得了巨大成就。

  进入新世纪,中日关系曾一度面临困难。在中日双方共同努力下,2006年两国关系实现转圜,并在近年总体上保持了发展势头。两国领导人就构筑中日战略互惠关系达成重要共识,为两国关系未来发展确立了新的定位。这是中日关系不断向纵深发展的必然结果,也是顺应时代潮流的战略选择,符合中日两国人民的根本利益。胡锦涛主席2008年5月成功对日本进行国事访问,两国领导人签署中日第四个政治文件,指明了21世纪两国关系的发展方向,使中日关系站到了新的历史起点上。

  日本民主党执政初期,中日关系开局良好。两国高层频繁互动,各领域务实交流与合作扎实推进,中日两国人民以及国际社会都对中日关系的进一步发展充满期待。就在双方积极谋划全面推进中日战略互惠关系之际,去年9月突然发生了钓鱼岛事件,使中日关系受到严重影响和损害。这是我们极不愿意看到的。这次事件留下了十分深刻的教训,值得认真总结和吸取。

  不久前,胡锦涛主席在横滨亚太经合组织领导人非正式会议期间同菅直人首相举行会晤,温家宝总理在多边场合同菅直人首相进行接触。两国领导人就继续推进中日战略互惠关系达成重要共识,中日关系再次迈出了改善和发展的步伐。

  来宾们、朋友们:

  当前,国际形势正在发生广泛而深刻的演变,和平、发展与合作是不可阻挡的历史潮流。亚洲正成为全球经济增长最快、最富活力的地区,区域合作加快走向深入,呈现出各种机制优势互补、协调并进的良好局面。同时,亚洲面临的安全挑战增多,朝鲜半岛局势一度紧张,热点问题时有升温,一些国家政局波动也给亚洲的稳定和发展带来不确定因素。

  中日两国作为亚洲和世界上有重要影响的国家,对地区乃至世界的和平、稳定与繁荣肩负着重要责任。中日关系早已超出双边范畴,两国政治家和有识之士应具有高度的历史责任感和使命感,把中日关系放在地区和全球的大视野中加以审视,始终牢牢把握中日关系发展的正确方向,努力推动中日战略互惠关系沿着健康稳定的轨道不断向前发展。

  回顾中日关系近年发展历程,我深感两国关系发展的基础还不是非常牢固,仍有相当脆弱的一面。突出表现在以下几个方面:

  一是政治互信不足。究其原因,既有历史和地缘政治因素,也有现实利益摩擦,深层次看还是受到对彼此发展认知的影响。日本众多有识之士都认为中国的崛起对日本和亚洲的发展是难得的机遇,但也有人和少数媒体仍未跳出冷战思维,炒作“中国威胁论”,鼓吹以意识形态划线,渲染联合盟国对中国进行“规范”、“平衡”和“牵制”、“围堵”。日方最近推出的新防卫计划大纲,声称中国军力发展缺乏透明度,是地区和国际社会的“担忧事项”,并采取一些新部署,引起中国民众和舆论强烈关注。

  二是国民感情下滑。日本最新民调结果显示,近八成受访者表示对中国没有亲近感,这个数字创下了1978年以来的新低。在中国国内,对日好感度同样显著下降。这一现状令人担忧,也发人深省。这背后固然有钓鱼岛事件的直接影响,但从根本上看,还是两国政治安全互信不足在社会层面的反映。

  三是领土海洋问题不时凸显。中日在东海存在钓鱼岛主权、海洋划界、资源开发等多种争端,矛盾相互交织,高度复杂敏感,成为影响两国关系稳定发展的制约因素。

  对上述问题,两国政府当局和有识之士应高度重视和冷静妥善应对。与此同时,我们更应看到,在中日两国都处在发展变化的重要阶段,国际地区格局发生深刻调整和变革的新形势下,中日关系面临难得的历史性机遇。

  ——中国发展带来的机遇。今年是中国第十二个五年计划的开局之年。“十二五”期间是中国全面建设小康社会的关键时期,也是中国深化改革开放、加快经济发展方式转变的攻坚时期。我们注意到,日本也出台了新经济增长战略。双方均将调整经济结构、淘汰落后产能、发展新兴产业、挖掘国内需求作为努力目标,两国经济发展战略存在诸多契合点,为双方提升经贸合作水平提供了有利条件。尤其是中国致力于发展资源节约型和环境友好型社会,未来五年将大力发展清洁能源和循环、低碳经济。日本在这方面拥有成熟的技术和丰富经验,双方合作潜力巨大。中国的发展将为日本对华投资提供新的空间,同时也将促使有实力的中国企业到日本投资兴业,相信这将给日本经济注入新的活力。

  ——亚洲一体化进程带来的机遇。当前亚洲区域合作和一体化建设蓬勃发展,正在深刻地改变本地区的面貌。亚洲国家和人民的前途命运前所未有地紧密联系在一起。中日韩合作顺利推进,三国与东盟之间的10+1自贸区相继启动,中日大力推动的东亚金融、粮食安全等合作取得重要进展,中日共同参与的10+3、东亚峰会也处于新的发展阶段。在亚洲崛起和区域一体化进程中,中日利益交融不断深化,合作空间持续增大。

  ——国际格局演变带来的机遇。在世界多极化、经济全球化深入发展的大背景下,全球性课题日益增多。中日同为世界上具有重要影响的国家和主要经济体,在全球经济治理和重大国际事务中可以发挥建设性作用。双方在应对后金融危机时代挑战、反对贸易保护主义、解决资源能源问题、防灾减灾及反恐、打击海盗等方面存在广泛的共同利益。这为中日加强在国际事务中的合作,充实中日战略互惠关系内涵提供了有利条件。

  来宾们、朋友们:

  中日关系正处于关键时期,机遇和挑战并存。中日的共同利益远大于矛盾分歧,中日关系面临的机遇远大于挑战。我们双方都应着眼世界大势,顺应时代潮流,共同努力,抓住机遇,克服挑战,不断提升中日战略互惠关系的发展水平,推动两国关系健康稳定向前发展。为此,要始终牢牢把握好三大主题。

  一是和平的主题。“和则两利、斗则俱损”,这是历史留给中日两国人民的重要启示。在当前新形势下,双方高举和平的旗帜,坚守和平的理念,具有十分重要的现实意义。

  ——中日两国都要坚持和平发展,并相互支持对方的和平发展。 这是2008年胡锦涛主席访日时双方达成的重要政治共识。我想强调的是,中国坚定不移走和平发展道路,始终不渝奉行互利开放的战略,一贯坚持“与邻为善、以邻为伴”的睦邻外交方针,奉行防御性的国防政策,永远不称霸,永远不对外扩张。这些绝不是抽象空洞的口号,而是中国政府基于时代潮流和本国历史文化、价值观念并从具体国情及根本利益出发,作出的战略抉择和庄严的国际承诺。日本战后走和平发展道路,取得举世公认的发展成就,给日本人民带来巨大利益。我们希望日本继续发挥自身优势,为本地区的和平与发展始终发挥建设性作用。

  ——双方要不断增进政治互信尤其是安全互信,客观理性地认识和对待对方的发展,不断培育和增进伙伴意识。在中日第四个政治文件中,两国确认互为合作伙伴,互不构成威胁。双方要以实际行动把这一承诺落到实处,使这一重要政治共识逐步成为广泛的社会共识。为此,双方应进一步加强政治、安全对话和交流,就双边关系中的重大问题、各自内外政策和发展走向及时坦诚沟通,加强对话,深化增信释疑,防止战略误判。

  ——双方要着眼大局,妥善处理敏感问题,尤其是海洋领土争端。作为交往密切的近邻,中日间难免会有这样那样的矛盾和分歧。在战后中日关系重建、改善和发展的过程中,双方也曾遇到严重困难和障碍,两国老一辈政治家以高度的政治智慧妥善处理了有关问题,值得我们学习和借鉴。历史经验告诉我们,在敏感问题上,要始终以两国关系大局为重,坚持通过对话协商解决问题,处理好彼此分歧和摩擦,牢牢把握两国关系发展的正确方向。

  在钓鱼岛问题上,双方要按照两国老一辈领导人达成的重要共识精神以及双方迄今形成的谅解,加以妥善处理,同时加快建立海上危机管控机制,防止再次发生类似事件,严重干扰两国关系大局。

  二是合作的主题。中日不是潜在对手,而是合作伙伴。双方应在双边、地区和全球层面加强互利合作,不断扩大共同利益,走共享机遇、共同发展、共同繁荣之路。

  ——要立足双边,推动经贸合作加快转型升级。双方应着眼后金融危机时代世界经济发展潮流,加强能源环境、绿色低碳、循环经济和高新技术等领域合作。争取推出大的示范性合作项目。在这方面要有大战略和大手笔。去年以来,唐山曹妃甸中日循环经济园区项目受到两国各界高度关注。我曾陪同日本经济界首脑前往实地考察,深感当地发展潜力的确巨大,是中日着眼新时代开展合作的难得平台。双方应不失时机地大力推动,争取该项目早日取得实质进展。

  ——要扎根亚洲,共创区域合作的新局面。亚洲是中日两国安身立命之本,是两国发展的共同战略依托。在亚洲区域合作加快发展的历史进程中,作为本地区主要大国,双方应发挥各自优势,加强协调合作,寻求更多的利益交汇点,携手振兴亚洲。一是在涉及地区合作未来格局的重大问题上保持密切沟通,共同勾画亚洲发展的未来蓝图。二是积极致力于区域经济一体化,推进中日韩自贸区联合研究、东亚自贸区建设,加强区域金融合作,探讨在亚洲互联互通建设、湄公河次区域开发等方面开展务实合作,推动区域合作始终沿着互利共赢的方向发展。三是共同致力于推动六方会谈进程和东北亚和平机制建设,维护朝鲜半岛和平稳定,为实现半岛无核化和本地区的长治久安作出积极贡献。

  ——要放眼世界,加强国际事务中的协调合作。双方可充分利用联合国、G20、APEC等多边平台,就维护全球经济稳定,推进国际金融体制改革,完善全球经济治理机制等保持密切沟通和协调,在反对贸易保护主义等领域相互支持。在实现联合国千年发展目标、应对气候变化、恐怖主义、自然灾害、传染性疾病等全球性课题方面开展互利合作。中日同为资源能源进口大国,双方还可推动两国相关企业在资源开发、定价、运输等方面开展战略性合作。

  三是友好的主题。中日两国有着两千多年友好交往的历史。中日友好在两国民间有着深厚的根基。世世代代友好下去,是两国人民的共同愿望。双方应针对两国国民感情下滑的状况,增强紧迫感,进一步加大投入,多管齐下,争取尽快扭转这一局面。

  ——应充分发挥中日地理相近、文化相通、友城众多等独特优势,官民并举,积极扩大人员交流。尤其是要持之以恒地开展青少年交流,不断增进两国年轻一代的相互了解和友谊。

  ——应不断创新交流形式,丰富交流内涵。努力发扬共同的文化价值理念,用好现代流行文化和创意产业合作这些新抓手,大力开展动人心弦的人文交流,吸引更多民众参与,拉近彼此的感情距离。

  ——应共同营造客观友善的社会舆论环境。双方要多向媒体提供积极、正面、客观的信息,使两国民众正确了解对方,形成良性互动。两国媒体应加强交流,增进相互了解,增强责任感,为两国关系改善发展发挥桥梁作用。

  来宾们、朋友们,

  今年适逢辛亥革命100周年。一百年前,孙中山先生提出“世界大势,浩浩荡荡,顺之则昌,逆之则亡”,拉开了中国民主革命的序幕,并得到众多日本仁人志士的宝贵支持。一百年后的今天,谋和平、求合作、促发展已经成为世界人民共同追求的大势,和平、友好、合作成为中日双方唯一正确的选择。我坚信,只要我们顺应历史潮流,把准时代脉搏,超越一时一事,坚持从战略高度和长远角度看待和处理两国关系,坚持推进中日战略互惠关系的大方向,就一定能够实现两国和平共处、世代友好、互利合作、共同发展的崇高目标。

  在这一元复始、万象更新的时刻,我想特别强调,2011年对中日关系十分关键。我衷心希望中日双方共同努力,相向而行,把握机遇,化解挑战,确保中日关系实现健康稳定发展,以实实在在的合作成果共同迎接2012年中日邦交正常化40周年,将中日关系提升到新的更高水平。

  谢谢大家!