日中友好協会創立60周年  新日中共同声明を踏まえ創新の時代の交流を
             長野県日中友好協会理事長 西堀正司


 新年明けましておめでとうございます。昨年は建国60周年の節目に大きな成果をあげた中国でした。その様子は、10月1日の盛大な北京のパレードで観る事が出来ました。特に最近の30年間は、改革開放の政策により飛躍的発展をしており、外貨準備高でも220兆円に達し、国民総生産額(GDP)も日本と中国が2位を競っています。米国発の世界経済不況も先進国の困難の中、中国やアジア各国の躍動感に満ちた努力によって悪化を食い止めているのが現状です。

本年10月1日は、日中友好協会が創立されて60周年になります。私達の先輩諸氏が新中国建国1年後の1950年10月1日に東京に集い創立大会を開催しました。本県からも半田孝海先生や小澤正元氏などが参加しています。6年後に県内の友好人士が結集して県日中友好協会が結成されました。過去の日中戦争を反省して、日中不再戦のスローガンのもと県内に協会組織を拡大していきました。思想信条・政党政派の違いを乗り越えて日中友好の一点で結集し政府に日中国交正常化を要求する活動を強化していきました。

72年日中共同声明が発表され、ついに日中国交正常化が実現しました。我々協会の努力が見事に実りました。新しい歴史の1ページが開かれましたが日中両国民の努力は、その後一層重要となったのでした。過去の戦争という日中間の負の遺産を正しい歴史認識をもって両国間の交流を拡大する官民あげての運動が始まりました。日中新時代を創造することは協会の新たな任務となりました。人事、文化、経済等の多面的な交流が行なわれる多忙なやりがいのある時代が来ました。

国交正常化から38年目の年を迎えて、「戦略的互恵」関係の構築推進に向けて21世紀の日中友好の事業が続けられています。08年5月に発表された、新日中共同声明を踏まえ創新の時代の交流を協会の柱として新たな飛躍を目指していきましょう。また東アジア共同体についての学習活動もしていきたいと思います。新しい視点から県民ぐるみ市町村ぐるみの友好事業を進めていきたいものです。協会60周年式典と祝賀会が1015日北京人民大会堂で行われます。大ぜいの皆さんの参加のもと成功の為に頑張りましょう。