反町ジャパン「中国」を学べ…北京五輪見据え異例の特別講義
                                           

  
サッカーU−21日本代表合宿第3日(8月2日、千葉県内)孫子の兵法書に学び中国撃破!

 08年北京五輪出場を目指すU−21日本代表が2日、慶大の国分良成教授(53)の講義を受けた。日中関係の歴史や、中国語講座を2時間にわたり全選手&スタッフが受講。「彼を知りて己を知れば百戦危うからず」という孫子の教えにならい、五輪開催国でもある初陣8月7日の対戦相手(中国・秦皇島)を徹底学習した。

 誰もが真剣に聞き入っていた。初練習となった前日は計4時間半のハードトレを敢行したが、居眠りする者など1人もいない。合宿3日目の午前に開かれた中国学講座。選手のほか反町監督らスタッフも全員受講し、講演は予定を30分超えて2時間に及んだ。

 「孫子の兵法書にもあるが『彼を知りて己を知れば百戦危うからず』。相手のことを深く知ればピッチ上で必ず生きる」

 日本サッカー協会・田嶋幸三専務理事が講義冒頭に選手たちに諭した。学んだのは日中両国の成り立ちや歴史背景など。7日の初陣で対戦するU−21中国代表のメンタリティーや生い立ちを頭にインプット。対戦国に残る世界最高の兵法書といわれる『孫子』の一節を参考に、合宿期間中では異例の講義となった。

 中国は今回対戦する相手というだけでなく、最終目的地の五輪開催国でもある。中国語会話教室も開講。「シェイシェイ(ありがとう)、ドゥイブチ(ごめんなさい)などのあいさつ。文法、発音、漢字の読み方も教えました」と国分教授。言葉が分かればピッチ内外で武器になる。「日本が勝ち抜くためには、世界を、アジアをもっと知らなければ」と同教授は続けた。

 「今回の日中韓3カ国対抗はピッチを離れた若年層の交流も目的」と田嶋専務理事。現地では通訳代わりに日本人留学生を挟んで日本、中国代表選手が1対1で討論することも企画中。「今まではただ試合をしていたが今回は違う」とサッカーの枠を超えた効果も期待する。

 ピッチで中国語の“先制口撃”で驚かせ、相手の生い立ちも理解していれば、確かに百戦危うからず?! 異例の2時間猛勉強は、初陣白星発進という最高の形で実るか。

サンケイスポーツ (8/3)