中国TV局関東5都県でロケ−観光効果に熱い視線

 観光客増加を目指す東京、神奈川、山梨、千葉、栃木の1都4県が中国の5都市のテレビ局と連携、観光地をロケして紹介する番組を制作した。昨年末から中国全土で放送が始まっている。
 政治的には悪化している日中関係だが、昨年7月には査証(ビザ)発給が中国全土に拡大したことを受け、5都県の観光担当者は「観光客を増やす絶好の機会。中国の目線で日本の魅力を伝えてもらえる」と反響に期待を寄せている。
 海外からの観光客誘致を手がける「東京観光財団」(東京都千代田区)が、日本文化を長年中国に紹介してきた制作会社「リン・エンタープライズ」(目黒区)の協力を得て実現した。
 国土交通省が推進する「ビジットジャッパンキャンペーン」事業に認定。番組制作費など計2千万円は日本政府と各都県が負担。一方で、中国の全テレビ局を統括する中央放送協会を通して放送するため、本来日本が支払うべき2千万円の放映権料が浮くという双方のメリットも後押しした。
 ロケ隊第1弾は東京を担当したテレビ局「北京電視台」で、昨年5月に来日。11月までに瀋陽、青島、広州、上海のテレビ局がパートナーとなる神奈川、山梨、千葉、栃木を撮影した。
 番組タイトルは「日本旅遊指南」で、長期休暇をとる人が増える春節(旧正月)祭前の12月から、北京を皮切りに5テレビ局で放送開始。2億人の視聴対象者がいる午後9時から11時の時間帯に1都県当たり20分、計100分の番組が再放送も含めて今年2月まで流れることになっている。
 中国でも人気の富士山や多くの温泉を抱える山梨は「青島電視台」が受け持った。撮影監督は日本人モデルを旅人に見立て、旅人が石和温泉や富士山、昇仙峡を訪れる番組に仕上げた。
 リン社のリン・ユイン社長は「中国人は日本の物価は高いと思いがちだが、実は合理的な価格ということがわかってもらえる」と期待。東京観光財団の担当者も「緑や町並みなど、中国とは異なった日本ならではの魅力が伝われば中国市場をこじ開けられる」と熱い視線を送っている。

(資料/信濃毎日新聞06.1.18)