蛭川公民館(中津川市有形民俗文化財・蛭子座)
所 在 地
竣 工 年


延床面積
構  造

階  数
歴史を受け継ぐ
岐阜県中津川市
1901年創建、
1949年再建、
2008年改修
1,583.88u
W造(一部S造による
    耐震構造補強)
地下1階・地上2階
  蛭川公民館(蛭子座)は、農村地歌舞伎の盛んな蛭川地区の郷土の歴史を象徴する建物である。
明治34年に創建、当時の建物の小屋組などの木材を再利用しながら、昭和24年に再建された。 現在の建物は昭和に再建された木造建築物を骨格として、平成20年に改修されたもの。
 
  平成の大改修にあたっては、建物の外観や内観を大きく変えることなく、十分な耐震補強や修理を施し、断熱性や水回り、バリアフリーなど機能面の改善を図り、舞台装置、冷暖房など最新設備を加えて、さらに50年以上地域の文化交流の場として活用され、後世に伝承される建物に再生された。
舞台正面
大向席
ホール
正面玄関内部
客留
  全国にある劇場型木造建築(通称:芝居小屋)で現在も活用されているものは25件といわれている。
  蛭川公民館(蛭子座)のように山村集落において400人以上観覧できる規模の大きなものは希少である。 また中津川市内に3件、岐阜県内に9件とこれだけ集約してこの地域にこれらの建物が保存され、 現在も活用されている地区は全国的にみて他に例がなく貴重。正面デザインは昭和24年再建当時に御園座を模範としたといわれている。

  蛭川公民館(蛭子座)は伝統芸能に親しんできた中津川市蛭川地区の歴史を反映し、地域文化の向上に大きな役割を果たした建築として「中津川市有形民俗文化財」に指定されている。
桟敷席
建物全景