哲ちゃんが逝ってしまった

発行者:久米昇

哲ちゃんが逝ってしまった。薬を飲んでごまかしながら生きている我々と違って、一度吐血して救急車で運ばれた以外は特に悪いところもなく、かかりつけ医も持っていなかったほどの鉄人哲ちゃん。我々の中でも最後まで生き残るのは哲ちゃんだろうと、誰もが認めていたのに…。誰よりも早く、真っ先に逝ってしまうなんて今も信じられない思いだ。

今年2月に、獅子の会は小田原観梅と湯河原温泉でやろうと計画していた矢先、体調不良で検査入院するとの連絡があり、それが終わるまで獅子の会も先送りだねと話していたところだった。それが、モノが食べられない、肺がんが発見されたと、状況はどんどん悪化していってしまった。9月末から、獅子の会のLINEが既読にならない日が1週間ばかり続いて、スマホを見る元気もないのかなあと心配していたのだが、10月に入って奥さんから「亡くなりました」との連絡が入った。

体調不良と言い始めてからわずかに7か月、最後まで気丈にLINEにメッセージを入れてくれながら頑張ってくれた哲ちゃん。もう一度皆で旅行したいと願いながら、それも叶わぬこととなってしまった。大学入学以来50年以上の長きにわたる付き合いだった。哲ちゃんと旅したそのときそのときのあの笑顔が浮かんできて涙を禁じ得ない。今すぐそっちへ行くというわけにもいかないけれど、何年か後にまた違う世界で一緒に旅をしようね。それまで、ゆっくり休んでくれ。合掌!!!