真面目な変態 フナキの実体は?

発行者:久米昇

学生時代、フナキは真面目だったと思っている。きちんと授業にも出ていたし、勉強もしていた…ように見えた。彼のおかげで卒業できたと言っても過言ではない仲間が何人もいたのも事実である。大学3年の刑事訴訟法の試験だったと思うが、こんなことがあった。当時の試験問題は、「○○について論ぜよ」という1行でしかなかったので、○○についての知識がなければまったくのお手上げ状態である。喫茶店で最後のヤマを張ってから、そろそろ行こうかと言う段になって、フナキが「これが出そうな気がする」と言い出したので、最後の数分間、彼の解答例にサッと目を通した。それがモロに試験に出たのだから驚いた。そのおかげで、私は何とか「良」でパスしたものの、他の仲間は全員単位を落としたのであった。大学の卒業式にも欠席して騒いでいた仲間内で、彼一人だけはちゃんと卒業式にも出席した。

そんな真面目な学生時代を送っていたフナキが、獅子の会の宴会にお姐さん方が登場するようになってから大きく変貌したのには驚かされる。長年の銀行勤めのストレスがそうさせたのかと思ったが、そうじゃあねえなあ。考えてみれば、大学を卒業した年に、仲間内の先陣を切って結婚したのだから、我々の目の届かないところで何をしていたのか知れたものではなかったということだろう。
この男、お姐さん方がいるときと帰ってからの落差が大きすぎる。お姐さん方が引き上げてしまうと、今までのハイテンションが嘘のようにすぐに寝てしまう。彼は、たまたまお姐さん方が帰る時間と、眠くなる時間が一緒になるだけだと言うが、毎回毎回そううまく重なるものか…、私は彼の言い訳を信用していない。

 写真:お姐さんが引き上げると、こうなる

最近獅子の会の宴会で繰り広げられる「お代官様ごっこ」。
「お代官様お許しを…」
「まあ、よいではないか」
「あ〜れえ!」シュルシュルッ
ああいうのやりたくね?という彼の一言で始まった「お代官様ごっこ」
伊藤屋チュー兵衛と悪代官が見所である。

  
写真左、中:あ〜れえ!
 写真右:浴衣を奪われた被害者