獅子の会珍道中第28回獅子の会旅行会(於 岐阜・長良川温泉) |
令和1年6月11日(火)発行
発行者:久米昇 |
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3年連続で、今年も私が幹事を務めます。昨年の獅子の会の席上で、明治村を観光しようということになっておりましたので、開催場所としては長良川温泉以外には考えにくいところであります。場所の選定には困らないのですが、さてそうなると前乗り旅行は何処を回ろうかということと、長良川温泉には哲ちゃんの顔が利く宿がないということが思案のタネになってきます。 |
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第一日目(令和1年6月6日)
高速の深夜割引を利用するため、例年のごとく3時半出発です。名古屋駅で丹ちゃんと哲ちゃんと落ち合うまでに、熱田神宮に参拝する予定であります。最近は高齢者ドライバーの事故が増えているので、いやが上にも慎重な運転にならざるを得ません。オートクルーズの速度設定を90q/Hに設定して安全運転を心がけます。長野道から中央道に入ると、若干交通量も増えてあまり遅いと却って危ないので、100q/Hにスピードアップ。途中2回の休憩を入れて、7時半前に高速を降りる。名古屋走りに代表されるように、愛知県民の交通マナーの悪さは全国的に知られているところで、トラブルに巻き込まれないように気を遣ってしまいます。 境内を歩いていると、二人の巫女さんが歩いていたので、ついその後をついて行くと、熱田神宮の境内にある摂社のひとつであるらしい上知我麻神社という社に入っていきました。こうなるとストーカーだな。
名古屋駅付近まで戻ると、もう9時を回っています。丹ちゃんたちが乗った新幹線の到着時間まで10分もありません。ところがまた駐車場を見つけて駐車するまでが一苦労。都会の道路事情は田舎者の高齢者には優しくないと思うのであります。 無事落ち合えたものの、名古屋駅から脱出するまでにまた一騒動。相変わらず相性の悪いNAVIの指示に騙されて、最初に反対側に向かったのが運のつきで、何とか名古屋高速に乗るまでに大汗をかいてしまいました。
丹ちゃんに運転を替わってもらい、岡崎市街に向かって10分ほど走ると大樹寺であります。最近社名を変更した某生命保険会社があったが、それとはまったく関係がない徳川氏(松平氏)の菩提寺であり、歴代将軍(15代慶喜は除く)の位牌が安置されています。また、山門から岡崎城が眺められ、大樹寺と岡崎城を結ぶ直線状には高層ビルは建てることはできないらしい。
大樹寺から15分ほどでカクキュー八丁味噌に着きます。丹ちゃん、第一駐車場が空いているのにどうしてわざわざ奥の第二駐車場に停めるの?ちょうどお昼で、味噌工場に隣接した「カクキュー八丁村」という食堂に入ります。せっかく味噌工場に来たのだから、味噌関連のメニューしか選択肢はありませんが、この暑さでは味噌煮込みうどんに食指は動きません。看板にあった冷やし何とかってのでいいなと、冷やし味噌田楽うどんを注文。しかし、この八丁味噌ってのは何でこんなに甘いんだろう?豆腐が無ければとても食べられません。愛知県民はこんな物食ってるから交通マナーが悪くなっちゃうんだと、本当にそう思います。
ここから歩いて岡崎市街観光に向かいます。楽しみにしていた味噌ソフトは帰りにしましょう。
見学を終えて出てくると、最近は何処のお城にもいる「武将隊」、ここにもいましたよ。ほら、可愛い女武者もいるよ。本多忠勝の娘「稲姫」なんだとか。「稲姫」というのは、真田信之に嫁した人で、私の地元松代では「小松姫」として親しまれている女性であります。まんざら縁がないわけでもないので、ちゃんと2ショットの写真に納まってきました。ただ、それだけの話しですが…。 岡崎城から、岡崎宿の街並みを見ようと歩き始めましたが、どの辺りに古い街並みが残っているのかよく分かりません。さんざ道に迷った挙句、ふと目についた観光案内所で道を尋ねます。地図を出して親切に教えてはくれるのですが、私たちの行きたい方向とは逆方向ばかり説明してくれます。それでも歳と共に角がとれてきた爺イども、丁寧にお礼を言って、教えてもらった逆方向に進みます。岡崎宿は二十七曲りと言われるところで、幾重にも折れ曲がって岡崎城下を通過していきます。気がついてみれば、その曲がり角に金の草鞋の道しるべがありました。 暑い中を歩いてきたものだから、カクキュー八丁味噌に戻ったときにはもう汗びっしょりです。さあ、味噌ソフトを食うぞ、お値段は400円とソフトクリームとしてはお高い方であります。このソフトがまた期待外れ。不味いというと語弊があるかもしれませんが、少なくとも我々の口には合わない。食べているときの味も馴染めないのですが、後味がまた悪い。名古屋人ってこんなもの食ってるんだ。今まで食べたソフトクリームの中では最悪でありました。
岡崎宿で迷っていたおかげで予定を1時間もオーバーしています。それでなくても今日のチェックインは6時半の予定なのですから、少し急ぎましょう。次は伊賀八幡宮ですよ。ここも初めて聞く名前です。伊賀八幡宮は、応神天皇、仲哀天皇、神功皇后を祭神とした神社であったが、徳川家光の時代に、祖父家康(東照大権現)を祭神に加えたということであります。本殿の他、随身門、神橋等が国の重要文化財に指定されています。
伊賀八幡宮から六所神社に回ります。六所神社だって聞いたこともありませんよ。よくもまあこんなマイナーな神社ばっかり見学地に選ぶもんですなあ。哲ちゃんが、我々をアッシー君にしようとしている魂胆が見え見えであります。六所神社は、徳川家康の祖父である松平清康の創建になるもので、徳川家康の産土神として徳川幕府の厚い保護をうけていたとのことであります。
伊賀八幡宮と六所神社は短時間での参拝になったので、ここで遅れは30分ほどになりました。これで岡崎市の観光を終えて、これから西尾市に向かっていきます。次は今日の見学予定の中で唯一私が押し込んだ華蔵寺です。華蔵寺は、忠臣蔵でお馴染みの吉良上野介の墓があるところであります。すっかり憎まれ役になってしまった吉良上野介ではありますが、実は誠に名君だったという説もあり、地元では「吉良さん」と慕われております。ここ華蔵寺は、高家吉良家の菩提寺であります。駐車場の脇に、吉良上野介が馬に乗って領地を見回っているという銅像がありました。ちなみに、吉良上野介義央の名前の読み方は、「よしひさ」「よしなか」と説があるらしい。忠臣蔵では一般的に「よしなか」と呼ばれているが、ここでは「よしひさ」と振り仮名がふってありました。
華蔵寺から15分ほどで西尾市歴史公園到着です。西尾城があったところを公園として整備したものであります。西尾城は、三河国守護に任じられた足利義氏が築城したものが始まりとされ、復元された本丸丑寅櫓が美しい姿を見せています。
もう5時を回っており、資料館等ももう閉館しておりましたので、ここの見学時間も短縮されて、予定より20分ほど早く出発することになりました。後は南知多温泉郷に向かうだけであります。
7時から夕食ということで、風呂に入る間もなく食卓につきます。仲居のおばちゃんは、たくさん食べてくださいねと愛想はいいけれど、歳と共に欲では食べられなくなっている爺イども、とても食べきれません。私、肝臓を病んでからもう1年半もまったくアルコールは入っておりませんので、夕食後も元気です。9時に風呂に入ってから就寝となりました。 |
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第二日目(令和1年6月7日)
6時から朝風呂に行きます。朝が早い私にとっては、24時間いつでも入れるようにしてもらわないと、暇を持て余してしまって困るのよね。
7時半朝食。
再び宿の前を通過して、野間灯台に行きます。野間灯台は、大正10年に建てられた愛知県内で最古の灯台ということであります。隣に南京錠がかけられた五線譜を模した柵があります。こんな景観は三方五湖にもあったなあ。どうしてこうつまらないものを作りたがるのかなあ?折角の景観が台無しだよ…と、一緒にしあわせの鐘を撞いてくれる人もいない爺イどもは嘆くのであります。
美浜ICから、昨日走れなかった南知多道路に入ります。土砂降りの雨で、とても周囲の景色を楽しむどころの騒ぎではありません。伊勢湾岸道路で三重県に入り、高速を降りるときにNAVIの画面を見ると、イルミネーションで有名な「なばなの里」の近くを通過しているようであります。
桑名城の本丸跡に行ってみようと歩き始めると、駐車場の脇にここにも本多忠勝の銅像がありました。関ヶ原の戦い後、家康は徳川四天王の一人であった本多忠勝を桑名10万石に封じたので、ここにあってもおかしくはないのであります。 桑名とくれば蛤ですよ。今日の昼食ははまぐり塩ラーメンと決めています。「登里勝」という、昔は寿司屋だったというラーメン屋が有名らしく、開店前から行列ができています。店内に入ると、ミシュランガイド2019の何かを受賞したお祝いのお酒なんかが置いてありました。昔はミシュランなんかみたいに権威じみたものが大嫌いな私だったのですが、最近は煮すぎた豆腐のように角が崩れてグズグズになっているもんだから、素直に受け入れてしまいます。
昼食後、チューは結局どうするのだろうか…?と、一応電話を入れてみます。行くよ…!って、来るのは分かってんだよ。待ち合わせ場所に来るのか、ホテルに直接来るのかを訊きたいんだよ。結局、チューは直接ホテルに来るということで、明日の足の心配はなくなりました。携帯だからチューが今何処にいるのか分かりませんが、ひょっとしたらもう良からぬところにいるのかもしれません。
雨の中ではありましたが、ここまではほゞ予定通りに動けています。これから養老の滝に行く予定だったのですが、この大雨ではどうにもなりません。養老の滝は、今までに二度ほど獅子の会の旅行で行ける機会もあったのですが、何故か行ってないんだよね。二度あることは三度あるで、今回も養老の滝の見学は取りやめです。
出口で気がついた顔出しパネル、子ども用なのでしょうか随分下の方に顔出し部分があります。腰が痛いんだから、無理な格好させるんじゃねえよ…と文句を言いながらやっぱり顔は出してきます。「かいづっち」というのは海津市のマスコットキャラクターで、市内にある千代保稲荷神社の近くで生まれたきつねの男の子なんだって。 2時半過ぎにようやく大垣城到着です。大垣城も、関ヶ原の戦いの祭の最前基地だったという知識くらいしかありません。天守を仰ぎ見る大垣公園に騎馬武者の銅像があったので、これは誰かなと思ったら「戸田氏鉄」っていう大垣藩の初代藩主なんだって。これもまた初めて聞く名前だよなあ。
これで今日の観光は終了し、大垣から40分ほどで岐阜の「ドーミーイン岐阜駅前」に到着です。チェックインして部屋に入ってみると、ダブルルームです。予約内容をよく見たら、3人でダブルの部屋が2部屋ってちゃんと書いてありました。それでも哲ちゃんとダブルベッドじゃ嫌だなあと、フロントに電話してもう1部屋追加してもらいました。
♪雨の降る夜は 心もぬれ〜る♪岐阜といえば柳ヶ瀬だよね。楽しみですねえ。 8時を回って、店の外に出てみても、人通りはありません。これじゃ長野の権堂(長野の繁華街)の方がよっぽどましです。何やら怪しげな店やら路地はあるものの、それにしても人気がないんじゃ商売にもならないだろうになア。祝日でもないのに日の丸が掲揚されているのも、違和感があります。 ホテルに戻って一休みしてから、ホテルのサービスで付いていたハーフサイズの中華そばを食べに行こうと、哲ちゃんにも声をかけたのですが応答がありません。哲ちゃんにしては結構飲んでいたから、つぶれているのかもしれないと、丹ちゃんと二人でロビー階に下りて行きます。部屋番号を確認するでもなく、何のチェックもしないのだから、何回食べに来ても分からないだろうな…と、ついさもしいことを考えてしまいます。 |
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第三日目(令和1年6月8日)
今日も未明に目が覚めてしまいました。ホテルの大浴場は24時間入浴可能ということなので、朝風呂に行きます。流石にこの時間では入浴している人はいません。 朝食の約束時間の7時半まで仮眠。いつも見ているテレビと違って、中京圏の番組には馴染みがなくてつまらない。
岐阜城は初めてですが、美しい城ですね。何で誉めるかと言うと、70歳以上は入城料が無料なんですねえ。身分証明書がなくても、生年月日をおっしゃっていただければ結構ですよ…って言ってくれてるのに、生真面目に本当のこと言わなくたっていいじゃん。昭和23年だよって教えてあげてるのに…。 岐阜城見学を終えて犬山駅に向かいます。改札口に現れたのはヤノ一人だけ。あれ、とっつぁんは一緒じゃねえの?少なくとも名古屋駅からは一緒に来ればよさそうなもんじゃないですか。こいつら、本当は仲良悪いんじゃないかしら?と疑ってしまいます。
蕎麦は不味かったとの感想。鮎雑炊は正解だったようです。 お城の見学を終えて、まだホテルに行くには早すぎるので、観光案内所で情報を仕入れた中山道の鵜沼宿に行ってみることにします。鵜沼宿は日本橋から52番目の宿場町であります。道路は所々狭くしてあって、車もスピードが出せないように工夫してあります。
ボランティアガイドのおばちゃん、久しぶりの観光客だからって、付いてくるんじゃねえよ。 長良川温泉ホテルパークにチェックインです。チューはまだ到着していません。いったい何処をほっつき歩いているのでしょうか?できれば全員一部屋でと希望しておいたのですが、30畳はあろうかという大広間です。窓の外を長良川が流れています。おばちゃんが顔を出して、宴会の準備をさせていただきます…だと。部屋で宴会なのね。それはいいけど、あんたが宴席に出るんじゃないだろうね。心配になってしまいます。 チューから電話が入り、岐阜駅から歩いてホテルに向かうとのこと。大丈夫なの?3qくらいだから平気だよ…だって。まあ、毎日2万歩も歩く人だから、3qくらい大丈夫でしょうが…。途中から迎えに来いって言うなよ。そのチュー、ようやく到着したと思ったら、道を間違えちゃって途中からバスに乗ったよ…だって。
今年は伊藤屋チュー兵衛は健在ですが、フナキ代官が欠席のためお代官様ごっこは中止です。 お姐さん方、1時間だけ延長して帰っていきました。男だけになるとイマイチ盛り上がりに欠けて、今年は高校三年生の大合唱も省略です。 |
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第四日目(令和1年6月9日)
3時から哲ちゃんは何だかゴソゴソやっているし、丹ちゃんの鼾はうるせえし、朝早くて迷惑をかけるのは決して私だけではありません。何とか4時過ぎまで床の中で我慢してから、5時朝風呂に行きます。露天風呂に出てみると、雨が降っています。今日は明治村に行くことになっているので、雨だとちょっと切ないなア。 7時半から朝食。ヤノ、お前は自分で取ってきたものをチューに押し付けるんじゃねえよ。チューもそれを黙って食ってんじゃねえよ。 とっつぁんは名古屋の妹のところに立ち寄るというので、先に岐阜駅まで送ります。車1台で行動できるように気を遣ってくれたようです。 爺イどもはちょっと歩くとすぐに疲れてしまいます。珍しくもないけれど、抹茶ソフトを食べながら小休止です。それにしてもこのソフト、下のコーンのところにほとんどクリームが入ってないよ。こういう技術も大したもんだ。
店から出たところに阿川佐和子さんのパネルがありました。他人の奥さんに興味はないとおっしゃいますが、いいじゃないですか、そこそこ可愛いですよ。阿川佐和子さんは4代目の明治村村長だってよ…と丹ちゃん。そうくれば当然初代は誰だって突込みが入りますよ。最近はすぐにスマホでぐぐれるから楽ですよね。ちなみに初代は徳川夢声さんでした。
2時間かけて明治村は一通り見て回りました。これで今回の観光はすべて終了です。 犬山駅で解散後、小牧ICから中央道に入り、5時半無事帰着となりました。 今回の旅行のまとめ: |
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後日談
哲ちゃんは皆と別行動で名古屋で宿泊し、翌日雨の中を掛川に立ち寄ったそうです。まったく、チューの立ち寄り疑惑といい哲ちゃんといい、この人たちは家にいたくない理由があるのでしょうか? |