会員の不安が的中してしまったのであります。昨年の獅子の会の席上でフナキに幹事が決まったものの、以前にも幹事をすっぽかして雲隠れした前科のある身ということで、メンバーの中にも一抹の不安を抱いていた者がいなかったわけではなかったのですが、いくらフナキといえども2回続けてはないだろうと、友だちを信じたい気持の方が強かったのであります。しかし、しかし、信頼は見事に裏切られたのであります。
いくら待っても届かない案内を待ちくたびれて、哲ちゃんが昨年に引き続き幹事を買って出てくれて、第6回獅子の会旅行会は、平成8年6月15、16日の両日、谷川岳の麓である、水上温泉郷・湯檜曽温泉「ホテル湯の陣」において、何とか開催の運びとなったのであります。ピンチヒッターに立ってくれる人が現れるところが、ヤノとちがうところであるのかもしれません。
今回、店の改築等で忙しいらしく、丹ちゃんが初めて欠席となり、皆勤者はチュー、とっつぁん、ヤノ、私の4人だけになってしまったのであります。とっつぁんは、第4回の旅行会において宴会は欠席であったのですが、翌日会場の中川温泉まで駆けつけてくれた努力を買って、皆勤者としておきたいと思うのであります。
東京から新幹線で来るメンバー(チュー、ヤノ、シイノ)を迎えるため、上越新幹線の上毛高原駅に向かったのでありますが、私は高速料金節約のため、鳥居峠から長野原を経由して下道を走り、佐久から上信越道、関越道を経由してきた哲ちゃんと駅前でドッキングという形になりました。
上毛高原駅から2台の車に分乗して湯檜曽温泉に向かったのであります。途中で、この辺の名産であります舞茸の天ぷら蕎麦を食し、上越線土合駅から、天神平へ上がるリフトに乗り込んだのであります。2基のリフトを乗り継いで天神平に着いてみると、そこには涼風が吹き渡り、俗塵にまみれた会員たちの心を一時洗い流したのでありました。天神平は、谷川岳の登山口にあたるところであります。山好きの私といたしましては、まだ歩いたことのない谷川岳を少しでも味わってみたいと思ったのですが、登山靴を用意してこなかったことを後悔しきりでありました。魔の山と恐れられる谷川岳ですが、それは沢筋のことであって、一般的な登山道ではそれほど危険な山ではありません。
そうこうしているうちに、偶然、下から上がってきたフナキと遭遇いたしました。幹事をすっぽかしたフナキでしたが、哲ちゃんから案内が届くや、厚顔無恥にも出席の連絡をしてきたのでありました。このくらい図々しくないと、厳しい金融業界では生きていけないのかもしれません。あゝ嫌だ!嫌だ!
写真:天神平にて
下山後、ホテルにチェックイン。別行動で着いたとっつぁんを交えて宴会が始りました。
今回の話題の中心は、見る者に嫌悪感さえ覚えさせるヤノの醜い腹でありました。「お前、その腹を何とかしろよ」というわけで、ヤノに減量命令が下されました。来年の獅子の会開催日までに、体重を75kg以下にせよというもので、もし、実行できなければ、来年の獅子の会の費用は全額ヤノ負担ということになったのであります。しかし、体形はそのままで、今以上に頭ばっかり軽くなったらどうするんだという意見も出され、この件に関しては当分物議を醸すことになりそうであります。
写真:男だらけの記念写真
前回獅子の会が中止になったのは、3年連続開催の直後であり、今年はこれで3年連続の開催になり、来年は4年連続開催という新記録がかかることになります。そういう意味からいっても、幹事には信頼できる人間を…ということで、シイノにお願いすることになりました。
翌朝、できるだけ早く帰りたいというとっつぁんの車に相乗りで、東京方面のメンバーは朝食もとらずに帰路につきました。それにしても、その車をヤノに運転させたというのですから、命知らずと言うか、まア、いい度胸してますなア。それでも、未だに訃報が届かないところをみると、何とか無事に帰ったようであります。
写真:「ホテル湯の陣」前にて
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