ネイチャーゲームの記録 ’96年度

96年4月17日 「この木なんの木」+「影の魔法」

 対象 年長 ゾウぐみ 20名
 場所 園庭
 内容
  @ 園庭の木を1本ずつ見て歩き、形をまねたり観察する。
  A 木のまねをしてもらい、それがどの木なのかをクイズにする。
  B 木の枝を立てて、木のまわりに線を引いて、影が動く魔法をかける。


 反省点、感想

   木のまねをする希望者が多かった。 子供はポーズ好き
      木のまねとは思えないポーズが続出した、ポーズをとるときの
      子供は、実に楽しそうであった。木のまねをすることよりも、
      ポーズをとることが目的となり、クイズではなくなった。
   魔法に強い興味を示した
      かなりの子供が興味を示し、まねをしたりしていたが、
      「たねあかし」あるいは「問いかけ」を残せなかった。

96年5月17日「これ落としたの誰」

 対象 年長 ゾウぐみ 20名
 場所 お守
 内容
  @ 全員に何でも良いからひとつ拾ってきてもらう。
  A 拾ってきたものは、必ず誰かの落し物であると説明する。
  B ひとりひとりに自分の拾ったものが誰の落し物か発表してもらう。
  C 拾ってきたものを、人工物と自然物でグループ分けし、どんな
    グループなのかを問いかける。
  D 自然の中のものと、そうでないものを説明する。
 (最後に人工物を選んで拾ってもらったら、ゴミ拾いになった)


 反省点、感想

   発表の苦手な子がいる。 発表形式は5才児には早すぎる
      話しをうまく始められない子のフォローを考える、また、女の子は
      多くの子が発表をこばんだ。子供の考えを自然に引き出す工夫が
      必要。
   友達の発表を最後まで聞いていられない... 集中力
      お互いの発表をおもしろく聞いていたのは、5〜6人めぐらいまで。
      あとは、自分の拾ったもので遊び始める子供が多かった。
      20人で全員発表の形をとるには、発表者に皆の注意を引きつける
      工夫が必要。

   先生から:クラスができて1ヶ月なので、まとまりがたりなかったのかもしれない。
        もう少し経ってから実施すれば、違う結果が出たかもしれない。

96年6月18日 「木あてクイズ」+「伝言ゲーム」

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 屋内 ひろば
 内容
  @ 目隠しをしたものと、それを案内するものの二人一組になり、4種類の
    木(クリ、ミズナラ、カラマツ、ヤエガワカンバ)の中から、案内役が
    ひとつを選ぶ。
  A 目隠しをしたものに、それにふれたり臭いを嗅いだりして特徴を
    覚えてもらう。
  B 全員が覚え終わった後、目隠しをはずし、自分のふれた木を当ててもらう。
  C 全員で環になり、木の名をとなりのものに伝えてゆく。
                     ピッキオより、林田氏、横山氏 視察

 反省点、感想

   待ち時間が長く、集中力が続かない...人数の問題   
       どうしても多人数でやるならば、待ち時間を利用して他の遊びをする。
   案内役の役割がうまく伝わらなかった...目隠しをした人の案内方法とルール
       目隠しをしたものと、案内するものを実際にやってみせて説明する。
   伝言ゲームの最中、よけいなことを言ったら、メッセージが化けた
       よけいなことを言わない注意の必要性よりも、その意外性を遊びに
       生かせないか。
   うまく表現できない子供
       クイズの答えがわからない場合、「わからない」と言えない子もいる。
       そういう時のこちらの対応が不充分。伝言の場合も、あらかじめ
       伝言の滞りそうな場所にフォローするものを配置する配慮が有れば
       良かった。
   木にふれることをためらう子供がいた
       木にふれてみる、よい機会となった。
   目隠しをしたものに、目隠しの感想を聞いたり、目隠しをしなかったものにも
   目隠しをしてみるよう、すすめれば良かった。

  ★先生から聞いた今後のアドバイス

   ・子供が集中できる時間は20分ぐらい
   ・子供が続けて歩ける時間は30分ぐらい
   ・紙芝居をやっていると、子供の中には、紙芝居の裏側を見たがる気持ちがある
   ・ 集中を促す為に、手遊びをすると効果的

96年7月17日 「動物おにごっこ」

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 園庭
 内容 
  @ 二人一組となって縦に並び、後の人は前の人の肩に手をかけてトガリネズミに
    なる。同じ要領で、ノミ(6本足なので三人一組)、クモ(8本足なので
    四人一組)に分かれる。
  A トガリネズミはクモを、クモはノミを、ノミはトガリネズミをつかまえることが
    できるというルールで、おたがいに追いかける。
  B 捕まったグループはしゃがむ。
          ピッキオより、林田氏、横山氏視察

 反省点、感想

   ルールを理解してもらえず、ゲームとして成り立たなかった。
       説明方法がわるいのか、内容が難しいのか、不明。
   全員で一斉に始める、という点で、みんなはしゃぎながらやってくれた。
       つかまえる、つかまえられる、という遊びは人気がある。

96年8月17日夏休み、9月17日運動会準備休み

96年10月17日 ストーリーテリング「川のゆくえ」

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 中学前の小川
 内容
  @ 小川の前で水がどこから来るのかを子供達に聞いてみる。
  A 源流のひとしずくから始まる、水の旅の物語を話す。
  B 水が循環していること、みんなの使い終わった水を、また誰かが使っている
    ことがわかるような、ストーリー展開にする。

 反省点、感想

   物語の内容を、イメージしてもらいにくかった。
       雰囲気づくりが足りないのか。
   画面なしのおはなしは、子供達にとって珍しいと思うので、熟成してゆきたい。

96年12月17日 望遠鏡で八ヶ岳の山小屋を見る

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 園の上の畑
 内容
  @ 望遠鏡で八ヶ岳の山小屋を見る

 反省点、感想

   深い意味はないが、空気の澄んだ日だったので、やってみた。
   「順番待ち」のフォローが、できなかった。
   子供達が山の名前を知らない場合には、山に名前をつけてもらっても良い。

97年1月17日 「おにたのぼうし」(作:いわさきちひろ)

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 園庭
 内容
  @ 節分について、子供達に聞いてみる。
  A 絵本の読み聞かせ。
  B みんなのそばにも、おにたがいるかもしれないことを話す。

 反省点、感想

   節分が近いので、この題材をとりあげた。
   40人には本のサイズが小さいように感じたが、子供達が予想外に集中
   してくれたため、問題なかった。


97年2月17日 「コウモリとガ」(=めかくしおに)

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 ひろば(屋内)
 内容
  @ コウモリの役になる者ひとりと、ガの役、数人を選ぶ。
  A それ以外のもの全員で、輪を作る。
  B その輪の中で、ガになったものが、「モス」と声を出しながら逃げ、
    おに=コウモリは目隠しをして、声をたよりにガをつかまえる。
  C ゲームのあと、コウモリが暗闇で音をたよりに虫をとって食べることを話す。

 反省点、感想

   声を出せずに逃げまわる子供が多かった。
       逃げる側に大人が入り、雰囲気づくりをすれば良かった。
   みんな参加したがったが、時間切れになった。
       普段から先生がたにやってもらっても良いと思う。

97年3月17日 「長いものクイズ」

 対象 年長 ゾウとキリン 約40名
 場所 ひろば(屋内)
 内容
  @ ドイツトウヒのまつぼっくり、アレチマツヨイグサ、ヤマドリの尾羽を
    紙でくるみ、「それが何か」をあてる。
  A 出題は上に記した順番に、次第に長いものにしてゆく。
  B 羽根や種の説明をする。

 反省点、感想

   これまで感じることのなかった、子供達のノリを感じた。
       クイズ形式が好まれたことと、クイズの材料を除々に長くして
       ゆく方法が関心を強めた。子供達の「かなめさん」に対する慣れも
       あったと思う。
   子供達は、興味をもったものには必ず触りたい。
       ヤマドリの尾羽には、全員強い興味を示し、ヤマドリの全体像を
       知りたがった。アレチマツヨイグサの花も、全員が分解してみた。
   クイズで活発に回答しない子供でも、最後に答えのものに触れることで参加できた。
   あと2問ぐらい追加できれば、もっとおもしろくなったと思う。
       日頃から、興味をもちそうなものを集めておくことが重要。
   長いもの意外にも、丸、四角、三角など、応用できるのではないか。
   クイズの前に、アンパンマンの手遊びをやってみた。 

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