今日のコラム・バックナンバー(2008年 11月分)


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掲載は日付順になっています。


2008.11.4

秋の展示会シーズンというか
いろんなイベントがこの二ヶ月ほど続いていて
ようやく先週あたり一段落ついた。

製造業関係の展示会などに自ら出てきたり
見学にいったりと
毎週毎週そんなことに追われつづけた二ヶ月だった。

なんといっても一番大変だったのは
10月の初旬に横浜で行なわれた
国際航空宇宙展への出展だった。
これにはのべ10社ほどの仲間の企業の協力で
グループとしての参加を行なった。

出展する金額も中小企業が
参加するにはちょっと敷居の高いレベルでもあったし
なによりなんでもかんでもの展示ではなく
航空宇宙産業への中小企業のあしがかりとしての展示会だから
出展する技術、部品、製品、出展のアピール度など
それなりのレベルと迫力のあるものでないといけないし
出展する意味もないから、力を集中することとなる。



2008.11.5

それにしても中小企業が
自ら外にむかって自らを売り込んでいくのは
大変なことだと思う。

もともと中小企業の多くは
下請け企業として存在しているから
そう自らを相手に向かってアピールすることは
必要ではなかったように思う。

あえて相手といえば
自分の町の親会社であり
その多くは日常的に付き合いがあって、
仕事がある限りはそこから仕事が確保される。

しかし、いったん、仕事の量が減ってくれば
それを補うための新たな仕事を確保しなければならないが
現在のように地域産業のみならず
県や国やあるいは国のレベルで仕事が減ってきたら

単一の地域のなかで仕事を確保するのは
過当な競争にさらされるわけで
そう簡単な話ではない。



2008.11.6

あるいは、
いままでの地域から離れて
よその地域からも仕事を確保してくることが
重要だともいわれる。

それさえもその地域での競争があるわけだから
そこに外部から参入していくのは
いままでの自らの地域内での競争以上に
大変な競争に入っていかざるを得ない。

要は限られたパイのなかで
取り合いをするのであれば
よほどのことがないかぎり
過剰な競争状態になっていってしまう、と
いうことになるのだが、

唯一そのなかで「ものづくり」が
残っていけるとしたら
仕事全体の量が増えていくか、
あるいは付加価値の高い仕事への需要が増えて
かつ製造業の側もそれに対応できる力を
持ちえる、ということなのだろう。



2008.11.10

そういえば
先月末から今月はじめにかけて
二年ぶりの国際工作機械見本市が
東京ビックサイトで開催された。

今回はいままでと異なり
会期が短縮されていて
これまでであれば8日間の会期で
間に休日が二回ほど入っていたりしたのだが
今回は3連休を挟んだとしても
一度の休日を挟んだだけだったから
休日に見学にくる人たちは
その三日間に集中して
予想どおり会場はめちゃ混みだった。

ちまたでは景気は悪いとされているのだが
こと工作機械見本市に限っていえば
景気が悪いという話はどこぞの話だ、と
思えるほどだ。

しかし前述のように
けして景気が良いから
あるいは旺盛な設備意欲があるから
会場が混んでいたわけではない。

多分に会期の変更が効いているはずだ。



2008.11.12

そういえば
10年以上も前の工作機械見本市を
思い出す

円高不況のあおりをうけて
国内の製造業、特に輸出産業に
関係する製造業が急速な景気減速に見舞われた。

設備投資意欲も急速に減退したから
あのころの工作機械見本市は
会場にいっても
一部の工作機械メーカーを除いて
閑古鳥がないていた。

ブースに人が集まって
景気のよさそうな一部メーカーといえば
国内では一流メーカーの先進的な
工作機械を展示しているところか
海外の定評のあるメーカのブースくらいだった。
設備できるだけの資力体力がある企業は
そんなときでも設備はしていくのだなあ、と
見たものだった。



2008.11.17

円高不況に見舞われた時期のJIMTOFは
だから当時としては
当時としては
安価なマシニングセンタとかNC旋盤とか
工作機械が登場してきた。

安い設備でないと投資できないからだ。

それでも容易には設備投資できない時代でもあったから
せっかくJIMTOFが開催されるといっても
設備投資することは難しいからと
JIMTOFに見学にいくことを
止めてしまうような
雰囲気も当時はあったように思う。

一方、最近日経に載っていた記事のなかに
「危機は変革の好機」
「多くの企業が資産の投売りや拙速な人員削減に走った
17年前のバブル経済崩壊の時とは様子が違う。
今回はひるまず逆風に立ち向かう企業が少なくない」
という言葉もあった。



2008.11.18

中小企業がどれほど
逆風に立ち向かえているのかははなはだ疑問ではあるが
たしかに以前の円高不況で
輸出産業が壊滅的になったときとか
バブル崩壊で先行きが真っ暗だったときに比べ
世界を覆う暗雲の量と厚みは
そのころに比べれば
更に深刻なはずだし

実際、実体経済への影響は
毎日深刻になっているはずなのに
すくなくとも大手企業は
なんとなくこの機会に
逆に世界にむかって攻め入ろうとしている
感じがしないでもない。

実際、ここ最近の日本の海外への投資は
戦後最大規模になっているはずだ。

中小企業も実はこの機に
次の時代にむけて
着々と準備をすすめている企業も
たぶんあるだろうと思う。



2008.11.19

もちろん、現下の厳しい経済状況が
このまま上昇していくとは思えない。

たぶんまだまだ混乱は続くし
きびしさも増す。

企業への様々な圧力は
日々増していくばかりではある。

が、この時期であればこそ
この向こうにまったく考えてもいなかった
新しい経済や産業やものづくりの姿が
登場するだろうことを
発想することは無為なことではないだろう。

多分アメリカなどは経済の混乱のきわみにいる
だろうけれど
一方で楽観的すぎるとおもうほど
楽観的な見通しを持っている連中もいるだろうとは思う。

その中の多くはこの経済の混乱を切り抜けられずに
いくのかもしれないが一方で
楽観的に次の時代に身構えていた連中に
まず先に次のチャンスはやってくるのだろう。



2008.11.25

さて、そんなことを考えている状況を
振り返ってみると
いつのまにか中小企業と大手企業という対称軸で
考えることが多いのだが

一方の対称軸といってもいいだろう
地方と都会、
田舎と都市、という軸では
一体今の状況は
どうなっているのだろうとふと思った。

今の経済の混迷はもちろん
大都会、大都市をも巻き込んでいることは
たしかなのだが
果たして地方や田舎、ほどの
経済の混乱をきたしているのだろうか。

そんなことを書いたら、
もちろんそうだ、と言われるのだろうが
じゃあ、この経済混乱にいたる直前までの
状況はどうだったのか。



2008.11.26

最近そんなわけで「都市」のことを考えるようになった。

たぶん日本もそうだし
世界中がそうなんだろうが
世界のなかには大きなところでは数箇所
人や知恵やお金や情報が黙っていても集まっていく
都市が存在する。

そんな都市としては
東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、が筆頭だろう。

いろいろいってもこれらの都市は豊かであり
あるいは「儲かっている」都市と言えるだろう。

それらの都市に続く、
人や知恵やお金や情報が
黙っていても集まっていく都市としては
各国にたぶん数箇所づつはあるのだろうと思う。
日本でいえば大阪とか名古屋とか
福岡とか札幌、くらいだろうか。

そんな都市も各国にたぶん数箇所づつは存在する。
何度も書くがそういう都市はあきらかに
人や知恵やお金や情報が黙っていても
集まってくるのだろうし豊かで儲かっている。


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