ギャラリー陶苑 池田の服部さん作品展

絵のような草木染

市民タイムス  1995年 3月9日

 池田町会染の染織家・万代久子さんの草木染展は三十一日まで、穂高町有明のギャラリー陶苑で開いている。額装した草木染の織り絵四十点を展示している。

玉葱やソヨゴ、カリヤスなどの植物を煮出して絹を染め、自分でデザインして織っている。作品は花や雲をはじめ、ラクダやウサギ、人物など多彩で、草木染ならではの自然な風合いが魅力。びょうぶに仕立てた力作もあり、訪れた人たちは感心しながら見ていた。

絵心のある久子さんは、二十年ほど前から「職業として染織をしよう」と、染色と機織りを始め、反物や帯を作っていた。十年ほど前から柄部分だけを一つの絵のように仕上げ、夫の木工作家・守正さんが作った額に入れて飾るようになった。

これまで神戸や東京で六回、夫婦で家具と織物の作品展を開いてきたが、地元の信州で開くのは初めて。久子さんは「植物採集に山歩きをしたり、すべて自分の手作業。普通の絵のようにいろんな題材を取り込んで自由に作りたい」と話し、意欲的に取り組んでいる。 

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