万代久子の草木染
織画入門




           富士山(Mount Fuji)

           日本の草木で糸(絹)を染めます。

                         
 あお  →   
                         
ちゃいろ →   桂(かつら)
                         
ピンク  →   茜、コチニール

         

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03年7月

 
7月一月間、朝日村の美術館で展示会を行いました。一ヶ月という長い期間は初めてでしたが、過ぎてしまうと早い気がします。田中知事が知事当選のとき、村の施設で記者会見したところで、神戸や名古屋の友人にも「分かった」と言われていました。小さな村の静かな美術館でしたが、テレビの報道はすごい力だと思いました。また、朝日村の人たちに、染と織に親しんでもらおうと、2週にわたって、希望者に教えることをしました。染を教える経験はありましたが、織は初めてでした。たて糸はあらかじめ機にしつらえて横糸を入れて行いました。前もって自分で草木で染めた糸で織り、皆さん、目が生き生きして糸が少しずつ布に変わっていくのにとても感動され、私もうれしく思いました。よい展示会となりました。多くの方に来ていただき、お礼を申し上げます。

 

 


 

02/12/1

 

 10月31日から11月4日まで松本市中町通りの蔵シック館において、草木染織画展を開催しました。松本の中でも蔵作りの家が並んだ通りで、建物も昔の家を移築したとても風情のある空間でした。
 信州へ越してすぐ松本に住んだこともあり、昔の知り合いの方、また観光に来られた方、池田町からわざわざ足を運んでくださった方など、多くの方に見ていただきました。
 その中で、私がテーマとしている少年、青年期の織りを見られて、2人ほど息子さんの話をされました。 どちらも大人になってまだ社会に出ず家にいるという息子さんをお持ちでした。
 今はまじめで感受性の強い子どもほど、ひきこもりになると思います。
 競争を強いられ、画一化されることを強いられる学校、社会に対して能動的になりたいと思いました。
 草木染めの展示会なのですが、このようなお話も出る会場でした。また、前に私の織りを紹介してある新聞の記事を見られて、楽しみに来られた方も何人のおられ、うれしいことでした。
 毎日糸を染めてそれを人物や動物や景色をデッサンしたものを織る、地味な仕事なのですが、展示会をしますと、大勢の方にお会いし、お話をさせていただいて、ご意見やお考えをお聞きでき、これからの仕事や生き方にとてもよい勉強になります。
 また、この展示会をきっかけに朝日村の美術館の方からお誘いを受け、来年の夏にさせていただくことになりました。今から楽しみにしています。
 会場に来られた方々に、この場をお借りしてお礼を述べたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。




   展示会を行いました。(会場の松本市中町通りの蔵シック館)

2002年
3/10

 「"ラブラドール犬”を織ってください」の注文があり「出来るかな」と思いましたが、織ってみるとなるほど"ラブラドール犬”になりました。
 和犬にならないよう、気をつけました。
 また、「ふるさとの山、白馬三山を織ってください。」との注文で、ふるさとの自宅の場所の地図を書いてくださり、その場所から見える白馬三山を織りました。
 こだわられるお気持ちを大切にして私もよい経験になりました。
 またどのようなご注文が来るか楽しみです。

 昨年、展示会を2回開きました。地元池田町で5月に、神戸の大丸で8月にやらせていただきました。
 そのときのお客様の注文で「マザーテレサの像」を織ってください」ということでした。
 名古屋から池田町に来られ、娘さんがインドのマザーテレサの元で何年か仕事をされ、日本へ帰るときにテレサさんからのお言葉もいただき、是非にとの依頼でした。
 ご夫妻、ご家族ともクリスチャンの方で、強い想いを寄せておられる方の像を織らせていただくのはとても怖いことでした。また文字を入れるのも初めてでしたのでとても不安でした。昨年のクリスマスまでに間に合い、お納めしました。とても喜んでいただけホッといたしました。お客様の思いもかけないご注文で私もよい勉強になりました。

 

 

9/10

8月下旬、神戸の大丸百貨店で、二人展「万代久子草木染紬・服部守正未来家具店」を行いました。
 今までの画廊と勝手が違い、他の売り場からどんどんお客様が入ってこられ、お話をするため、毎日会場に詰めておりましたが、ほんの一握りのお客様としかお話が出来ませんでした。  

 「織と家具の雰囲気が合って、とてもいごこちが良い空間ですね」と言っていただき、私たちもとてもホッといたしました。

 社会は厳しい現実ですが、少しでも心にほんのりと暖かさが残りますようにといつも考えながら作っています。その思いが伝わり、私たちの方が元気をいただいてきました。

 ご注文をいただきましたので、その制作に忙しい毎日です。
 お客様の言葉を思い出しながら少しでもよいものを作っていきたいと思っています。

 


 


 

2/15

 昨年11月に池田町3丁目にオープンした池田町総合福祉センター「やすらぎの郷の大きな壁面に、草木手織紬の織絵「連山」を飾っていただきました。
 「やすらぎの郷」は町の福祉・介護・保健センターとして池田町が10年がかりで、かっての盛業「高姫社養蚕社」の跡地に建設したもので、昨年11月にオープンしました。
 デイサービスや介護サービスの中心として活発に活動を開始しています。
 その中に温泉施設もあり、連日大勢の方々がおしかけていると新聞などで報道されています。
 草木染めは自然から生まれるものでやさしく、暖かな風合いが見る人の心を和らげ、絵としての効用以上に精神的感情的にも、快適感を与えてくれ、現代人の心にとっては微妙な効用をもたらしてくれます。
 こたのび飾っていただきました絵は、池田町から西を望んだアルプスの連峰で、有明山をはじめ雄姿を秘め、山々の連なりが雲間に浮かんでその雄大さが藍染めの色の濃淡で水墨画のように、織り込まれています。
 巾190cm、縦60cmのかなり大きな織絵で、保健センター内の温泉の入り口の前の壁に納められています。
 利用者の方々から早速大変喜ばれているそうで、担当者の中島さんから「まわりの雰囲気がよくなり、好評です」とおほめの言葉をいただきました。
 総合福祉センターのお風呂は「ハーブの湯」と「絹糸の湯」があり誰でも入れるとのことですので是非一度お出かけいただき、「連山」もご覧いただきたいと思います。

2001/1/7

 

新年になって友人を訪ねた。家を新築したとき食卓セットと私の織絵を購入してくれ、玄関や書斎に飾ってあります。
この絵を見ていると気持ちが安らぐと友人は言ってくれます。


2000/12/20


東京の展示会が終わって早2ヶ月 が過ぎました。
 すっかり長野も冬になり雪がチラチ   ラ降り始め山も真っ白に変わりました。
 今年の仕事納めは、関西方面に納入に行きます。
 一つは刀掛けで初めててがけるもので、長野の松代や松本城に行き、調べましたが充分ではなく、結局骨董市で何点か見つかり、参考にしました。 注文主は大阪の人で、先祖からの刀があり、それを掛けるものを探していて、夫が座卓を作らせていただいた続きで注文をいただきました。
 私は、地元の総合福祉センターが新しくできてその壁を飾るものを作っています。 
池田町は、北アルプスが見事に美しく見える土地で、それを藍の濃淡で表現しようと思っています。 関西は出身地ですので今度の配達旅行は楽しみです。



織り絵 「竹林」
 

2000/11/25

 山の実が落ちる季節です。雪が降る前にと思い、矢車ぶしの実、栗のイガなどを近くの大峰高原へ採集にいきました。冬の染色の仕事の用意です。 茅野市の蓼科高原ピクラスの丘の一番上に「ぽっかり雲」というペンションがありそこへ作品を納入した時のことを思い出しました。6年ほど前に食堂の椅子とテーブルを入れさせていただきましたが、その時私の織った人物の織り絵が気に入ってくださり、カウンターの所と、食堂の壁に掛けていただきました。 
ほのぼのとした味があって、とてもホッとすると写真を送っていただきました。作り手にとってこれほどうれしいことはありません。 特に沖縄にいる息子さんの面影がある織り絵に愛着を感じておられる様子です。 人物の織り絵は、見る人によっていろいろな思いがわくもので、これからもいろいろな人物のしぐさを織っていきたいと思っています。


 

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