博愛新聞 平成17年  2月号  (第69号)

糖 尿 病 と 目

 糖尿病で失明することがあります。初診時の糖尿病性網膜症が重症であればあるほど治療しても失明しやすいです。初診時に網膜症がなく、その後も定期検査をしっかり受けている人が失明するケースは非常にまれです。特に2型糖尿病は発症時期が不明なことが多く、糖尿病と診断された時点ですでに網膜症をもっていることがまれではありません。ですから、糖尿病と言われたらすぐに眼科受診して下さい。糖尿病性網膜症で眼底出血を起こしても、最初はほとんどのケースで何の自覚症状もありません (写真) 。視力が1.5で何ら自覚症状がなくても、重症の網膜症で手遅れに近いことさえあります。

 血糖コントロールが不安定なほど網膜症は進行しやすくなりますので、良好な血糖コントロールは必要不可欠ですが、網膜症が進行していればいるほど、血糖値を良好にしてもさらに進行する傾向になります。ある程度以上進行してしまった網膜症では、もはや血糖値を良好にするだけでは高率に失明するため、光凝固や硝子体手術が必要になります。

 しかし、光凝固はその効果が発現するのに、最短2週間は必要で、効果発現に半年かかることもありますので、患者さんの受診が遅く治療開始が遅れますと、光凝固の効果が出る前にどんどん網膜症が進行して、失明してしまうことがあるのです。極めて重症の網膜症は、硝子体手術しかありません。光凝固してから手術する方が、光凝固なしで手術するより、ずっと安全に手術できます。しかし、初診時にすでに極めて重症であれば、光凝固をする時間的余裕がありませんので、すぐに手術せざるをえません。


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つれづれ思うこと

主任     黒岩 薫  

 小学生の頃、祖父が亡くなりました。祖父が亡くなったその日、勝手口に一匹の真っ黒い猫が迷い込んできました。飼い猫なのか、野良猫なのか分かりませんでしたが、とてもなつっこくかわいい猫でした。お葬式も終り納骨のためお墓に皆で向かおうとすると、猫もついてきました。家を出てすぐ道に出た猫は、車にひかれて死んでしまったのです。その時は悲しいと思っただけでしたが、数日後祖母が言いました。あの猫は、おじいちゃんだったんじゃないかな・・・?。痴呆のおばあちゃんの事が心配だったんじゃないかな・・・?って。その言葉にとてもビックリしました。それは間違いかもしれない。ただの偶然かもしれない。けれど私はその祖母の言った言葉を信じたいと思いました。

 祖父は体調を悪くしてからずっと入院をしていてずっと自宅に帰れなかった。痴呆のある祖母は病院にお見舞いに行く事もありませんでした。幼い頃私は祖父の事をずっと怖い人だと思っていました。けれど祖母の言葉を聞き今までとはちがう気持ちになる事ができました。

院長のひとこと  
  
きっとその猫はおじいちゃんでしょう。おばあちゃんはおじいちゃんを愛していたんですね。そして・・・・愛されていると実感していたんですね。