博愛新聞 平成16年  12月号  (第67号)

中心性網膜炎について

 30〜40歳で見ようとする真中が円形に暗く黄ばんで見え、その部分だけ物(字など)が小さく見え出したら、中心性網膜炎(正式名は中心性漿液性網脈絡膜症)の可能性が高いです。95%は片眼で発症しますので、最初はピントが合わず新聞が読み辛いくらいです。病態は、眼底の中心(物を見る最も大切な部位)に水が溜まり、その部分で網膜が円形に眼底から剥がれている状態です。原因は不明ですが、働き盛りの男性でバリバリ仕事をする人に多く、過労や精神的ショックの後に発症することがかなりあることから、元々なりやすい体質の人に、様々なストレスが関与して発症すると言われています。

 治療は、少しゆったりとした生活とし、十分な睡眠をとります。禁煙がベターです。必要に応じて、内服や点眼の治療もします。それだけで、70%位の人は徐々に良くなっていきます。網膜光凝固を行なうと90%位の人は2週間位で症状が改善しますが、後遺症として中心近くに小さな暗点が残ります。そのため、現在の仕事や生活にかなり支障が出ている場合や、3ヵ月治療しても全然良くならない場合に限ります。網膜光凝固の有無に関係なく、かなり再発する疾患ですので、日常生活の改善が一番大切です。

 中心が見づらくなる疾患としては、別に加齢(老人)性円板状黄斑変性があります。この疾患は早期に網膜光凝固等の治療をしなければ、全く手遅れになってしまいます。従って、中心が見づらくなったら、すぐに眼科を受診することが何より大事です。


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つれづれ思うこと

主任     M・A 

 ここ何年か絵本を見る機会が増えました。文章から想像する物語もさることながら、絵が刺激する感動には無限の世界が広がっていく様な気がします。絵本を通して主人公になりきり、「頑張ること」 や 「冒険心」 「思いやる心」 を学び、絵により空想の世界をイメージし、まるで体験してきたかのような心地良い感動が残ります。

 見て楽しみ、感動できる喜びは私達人間の特権の一つです。しかし疾患があり、不自由な生活をせざるを得ない人も逆にいるのです。見えない辛さ、聞こえない悲しみ、伝えられないもどかしさ、これらを現実として受け入れ、そして克服していく為の努力と勇気には長い時間と助けが必要です。何から学んでも良いと思います。思いやる心、いたわる気持ち、立ち向かう勇気、人の気持ちの汲める人間でありたいと思います。殺伐とした世の中で、わずかな感動も幸せであると感じられる人間でいられる様、自由な生活を送れるからこそ大切にかみしめて過ごしていきたいです。良いことは当たり前に受け入れることができますが、何事も受け止められる大きな心を持てるよう感受性を高めていく努力をしていきたいです。その一つに絵本は、大人にも子供にも良い刺激になると思います。最後に最近心に残った絵本は 「かたあしだちょうのエルフ」 でした。

院長のひとこと  
  
立派です。でも少し肩の力を抜いて気楽にね。私自身にも言えることですが。