博愛新聞 平成16年 5月号 (第60号)
慢性の結膜炎があるために、結膜の中で分泌物が固まり黄色い小石のようになった状態が結膜結石(写真)です。これが結膜表層に露出してくると、異物感や眼痛や目のしぶみが出現します。露出した結石は自然に(また、洗眼や点眼などによって)結膜から脱落することもありますが、2〜3日様子をみて良くならなければ、もはや露出した結石を取る以外に良くする方法はありません。手術は外来で、目を動かさなければ、通常2〜3分以内に終わります。麻酔は、点眼麻酔のみで少し痛いだけです。合併症は出血ですが、99% 2〜3日以内に止まります。稀に、感染を起こすことがありますので、指示された回数通りにしっかり点眼して下さい。結石を除去すれば、90%以上良くなります。
しかし、結膜結石は除去しても、一般に次々と発生してくるものですので、また症状が出れば、受診してください。新たに露出した結石を摘出します。根本的な治療は、元にある慢性結膜炎を治すことですが、その原因は感染・アレルギー・ドライアイなど多岐にわたり、特定されないことも多く、従って一般になかなか治らず、長期の点眼加療が必要です。時に慢性の結膜炎というよりも、結石ができやすい体質と推定される患者さんもいます。その場合には、眼科治療のすべての基本である、”目は押さない、擦らない、触らない、何も入れない”という原則に立ち返り、点眼せずに、気長に体質が自律改善されるのを待ちます。
つれづれ思うこと
看護師 木内 亜希
ちょうど一年位前から私はデジタルカメラでの撮影が趣味になった。カメラを持って暇さえあれば出掛ける。そうすると、今までは気付かなかった季節の移り変わりや自然の素晴らしい力強さを実感するようになった。以前、東京で働いていた頃は、忙しさや都会の空気に慣れてしまって自然に触れる機会さえほとんどなかった。今では佐久というこの地に住み、自然に接することができ本当に素晴らしいと思う。写真仲間と共に、お互いの写真を評価し合うのも、新しい発見があっておもしろいものだ。
これからの季節はチューリップやあじさい、バラ等様々な花が咲く。田んぼにもカモやサギが飛来するだろう。今年はもっとデジタルカメラの色の調節方法やフィルターの使い方を勉強して、去年とは、一味ちがった写真が撮れれば良いと思う。撮影に良いスポットがあれば教えて下さい。