博愛新聞 平成16年  2月号  (第57号)

結 膜 異 物 に つ い て

 多くの場合、異物が目に入った瞬間を自覚できますので、直後より痛みや異物感が出現し持続すれば、必ず、すぐに目を水やお湯で洗ってみて下さい。それで、全く自覚症状がなくなれば、眼科を受診しなくてよいです。目を洗って良くなっても、少し違和感が残る時もあります。これは過度に洗眼したための刺激症状のことが多いですので、違和感が残るからと、何度も目を洗うと、余計違和感が強くなります。むしろ、目を擦らずそっとしておいて下さい。1〜2日で良くなることが多いです。それでも違和感が残れば眼科を受診してください。

 何回か目を洗っても全く良くならない場合は、上眼瞼(うわまぶた)をひっくり返してそこの結膜(赤目)をきれいな濡らしたハンカチで軽く擦って下さい。それで良くなることがあります。理由は、目をよく洗っても取れない異物は、多くの場合、上眼瞼(うわまぶた)の裏に張り付いているごく小さな異物のことが多い(写真)からです。

 異物が取れず痛みが持続してもすぐには眼科を受診できない時は、目を閉じたままでなるだけ目を動かさないようにして、横になっていて下さい。かなり楽になるはずです。さらに、アイスノン等で目を冷やすと効果的です。ただし、目を圧迫しないようにして下さい。

 異物が入った自覚がなくても、急にある瞬間から痛くなった場合も、異物の可能性が高いですので、一度は目を洗ってみて下さい。しかし、数十分以上の間隔をあけて段々痛くなる時は、異物より、ばい菌等による眼感染症の可能性が高いですので、目を洗う等の、目に刺激を与える行為は、感染を悪化させることが多く、やらないで下さい。


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つれづれ思うこと

 看護師     平林 恵     

 今から十数年前、私がまだ中学生の頃、両親や祖父母に反対するとよく言われた言葉があります。「1人で大きくなったような顔するな」そう言われるたびに「1人でだって生きていけるわ」 「誰も生んでくれなんて頼まなかったわ」と口ごたえしてきました。今考えると本当に若気のいたりだったと思います。

 そんな私も、様々な人生経験を積みながら現在妊娠9ヶ月を向えました。初めてのお産を体験し母親になろうとしています。すでにこの9ヶ月で我が子に対して多くの喜びや時に不安も感じてきました。そして何より感じたのは、家族・職場の皆さん・友人などからの心強い声がけや良いアドバイスをもらうたび、「支えられながら、1人で生きているんじゃないんだなぁ」と感じてきました。これからも沢山の人の手をかりながら、経験をつんでいくことと思いますが、感謝の心は忘れずにいたいです。そして、子供にもその気持が自然と伝わっていけばと思っています。

院長のひとこと 

困った時に支えられると本当にうれしいです。困った人を支えると心が清らかになります。自立・競争・努力も必要ですが、支え合う社会が基本です。