博愛新聞 平成15年  6月号

S A R S に つ い て

SARSが疑われるのは、急な発熱(38度以上)呼吸困難感が出現した人の中で、症状出現前10日以内に、北京・香港・台湾などのSARS伝播確認地域から帰国した者です。これに該当した人は、直ちに最寄りの医療機関か保健所にまず電話連絡し指示を仰いで下さい。SARSは発症すると、60歳以上で50%、45歳以上で15%、20歳以下でも1%ぐらいが死亡すると推定されています。SARSの特効薬はありませんが、早期に隔離治療することで、死亡率を下げることが期待できますし、他者への感染拡大を防げます。

また、実際にSARS患者と接触した者のみならず、北京・香港・台湾などのSARS伝播確認地域から帰国した者も帰国後10日間は、マスクを着用し自宅待機とし、人の出入りの多い所には行かないようにして下さい。この理由は、発症前の潜伏期でも多少は他者へ感染させるかもしれないことと、稀に症状の軽いSARS患者がいるかもしれないことです。

発熱や咳に限らず体の調子が悪い場合は眼の症状が安定していて点眼薬も足りるならば、再診日を少し遅らせて下さい。予約してあっても予約変更のお電話は不要です。自由に再診できます。ただし、2週間以上受診が遅れてしまうようであれば、眼の治療に支障をきたす可能性もでてきますので、必ずご一報下さい。体の調子が悪いのに無理に眼科を受診し、さらに体調が悪くなっては元も子もありません。また、他の患者さんに風邪などを伝染させる可能性もあります。


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つれづれ思うこと

看護長(婦長)     輿水 正子     

 私は案山子が嫌いだった。幼い頃、父におんぶされ、田んぼに行っては背中で泣いていた。古くなった父の洋服を着て、母の麦わら帽子をかぶった人形が恐かったんだ・・・と父は言う。母は家で注文された着物を仕立てながら御飯を作って兄弟三人を大きくしてくれた。カレーライスは絶品で今も変わらない。母のレシピ通りに作っても味が出ず、我が家では「ちょっと違うんだなあ」 と不評だ。

 畑の野菜を届けに来た両親と思い出話をするのが近頃多くなった。先日も母が腰を痛めたというので湿布をしてあげた。とたんに、苦労話が再び始まった。 「お前にもいづれわかる時が来る・・・」 まさしく何十分の一かであるが痛感できる年になった。三十年后、親の年令になった時、息子達の思い出は何なのか、又私は何を伝え残しているのだろうか?

 少し前の話、帰宅すると何もない庭にこんもりとした真っ赤なつつじが植えてあった。(選び抜いた花だよ )と玄関に一筆。相変わらずキザな父。笑いと嬉しさの反面、親が居なくなっても咲くのであろう寂しさも込み上げた。私にとって、大変な子育てと、こんな家族が皆健在なのが何よりの幸せであり宝だと思う。「一度は、海へ連れて行きたかった。 」 とつぶやいていたが、そんな事より父と母の子供で良かったと思う。

院長のひとこと 私もこの年にして親の愛情の大きさが少しは分かってきました