博愛新聞 平成15年 5月号
白内障は進行すると見え方が悪くなります。従って、白内障の定期検査は、症状が安定すれば、3〜6ヶ月に一度位で、十分です。何より大事なことは、見え方が悪くなったら、すぐに受診することです。また、白内障の点眼薬は、臨床的には効果が実証されておりませんので、点眼しなくても良いものです。ただ、点眼で自覚的に具合がよければ、点眼し続けても構いません。
それに対して、緑内障では眼圧が高くなっても、ほとんどの場合、見え方が悪くなりません。視野が狭くなっても、余程悪くならない限り、視野の悪化を自覚できません。眼圧の正常値は、約10〜20(単位mmHg)ですが、値が30を持続すると、約3ヶ月で視神経にダメージが出てきます。しかし、自覚症状は出ません。従って、一般的には、少なくとも1〜2ヶ月に一度は、眼圧測定などの定期検査が必要になります。
また、眼圧が正常でも、視野が悪化することがありますので、少なくとも半年から1年に一度は視野検査が不可欠です。緑内障では、自覚症状の悪化がないからと言って、放置することは絶対に駄目です。視力低下などの明らかな自覚症状の悪化があったら、すでに手遅れの状態になっていることが多く、一度失われた視機能は、もう元には戻りません。緑内障の点眼薬は、臨床的に効果が実証されており、
忘れずにきっちり点眼しなければなりません。
もちろん、どんな病気でも予約日に関わらず、自覚症状の悪化があればすぐに眼科を受診すべきなのは言うまでもありません。
つれづれ思うこと
事務長 井出 恵美子
4月のある日、私は家の中で捜し物をしていました。なかなか見つからず、イライラし始めていた時、部屋の隅に大きな袋があったので開けてみました。その中には綿が入っていました。私の祖母は和裁をやっていた人でした。私も幼い頃から着物や浴衣を作ってもらいました。人形の服も作ってもらった事も覚えています。そして毎年冬が近づくと、誰かしらの為に綿入りの半纏(はんてん)を作っていました。私が見つけたのは半纏を作る為の綿でした。しかし、もうその綿を使う祖母はもういないんだと思い胸がいっぱいになりました。そして久し振りに祖母の事を思い出しました。
三年忌も終わり最近では以前程、祖母を思い出す事も少なくなっていました。毎年当たり前のように着ていた半纏も祖母が心を込めて一針一針縫ってくれたかと思うと大切な宝物です。半纏だけでなく祖母からはたくさんの優しさをもらいました。いつも甘えてばかりで感謝の気持ちも充分に伝えられないままでした。心の中で「おばあちゃん ありがとう」と言いました。今年の夏は祖母に仕立ててもらった浴衣を久し振りに着てみようと思います。結局、捜し物は見つかりませんでしたが、心が暖かくなった一日でした。
院長のひとこと おばあさんも孫の優しさに草葉の陰で喜んでいると思います