博愛新聞 平成26年 11月号 (第186号)
両眼視機能について
両眼視機能は、同時視→融像→立体視の3段階で構成されます。同時視は両目で同時に物を見る能力や状態です。例えば、片目が失明しているか眼帯で遮蔽されていれば、同時視がありませんので融像も立体視もなく、両眼視機能は全くありません。脳疾患等で後天的な急性斜視になると、同時視があれば複視(両目でみると二つにみえる)が出現します。斜視になると右目と左目の像がずれて見えますが同時視があれば同時に認識できるので、物が二つに見えるのです。先天的な斜視や、徐々になる斜視では、また急性斜視でも半年位すれば、両目で見ていても脳の中で片方の像を消すようになり(これを抑制という)、同時視できなくなって複視がなくなります。
融像は、同時視があって左右の目の像が少し違う時に一つにまとめて単一視する働きで、立体視できるかどうかは問いません。例えば、斜位は目を閉じた時に斜視がある状態ですが、目を開けると、両方の目で見える像がずれて少し違うため瞬時に融像が働き斜視がなくなり、二つに見えることはありません。斜位が強くても融像が良好なら斜視になりにくいと言えます。
立体視とは両目で物を立体的にみる能力で、融像ができなければ立体視できません。立体視も融像も左右の見え方がほぼ同じでないとうまく働かなくなります。両眼のかなり強い白内障では、片眼の手術をして良くみえると、まず立体視が、つぎに融像がうまく働かなくなっていき、斜位が出現・増加し、最終的には斜視となりがちです。それから他眼の白内障手術をしても斜視が改善せず、斜視手術も必要となることがあります。3歳遠視で「両眼矯正視力1.0・立体視良好・斜位なし」なら経過観察のみも可ですが、6歳遠視で両眼1.5でも立体視不良の内斜位があればメガネ常用が強く勧められます。立体視や融像が十分でない斜位は斜視化のリスクがあります。
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2ヶ月ほど前に健康診断を受けました。毎年、職場検診を受けていましたが、今年は節目の年ということで、市から無料検診のお知らせが来たので、そちらを利用しました。近医に電話で予約をして、仕事の休みを利用し出かけました。検診内容は、身長・体重・検尿・血圧測定・内科診察と簡単な検査で待ち時間を含めて30分程度で終わりました。結果は1ヶ月程で郵送され届きました。結果は、採血検査の中の1項目が6ヵ月後の再検査となっていました。その項目は正常範囲内の数値だったので間違いではないかと思い、保健所に問い合わせたところ、「正常範囲内ではあるが、生活習慣の見直しが必要」とのことでした。今まで、検診を受けても再検査になったことはありませんでしたし、運動も週2日はしているし・・・まだ若い?から大丈夫と、勝手な理由をつけて、異常なしの結果が届くとばかり思っていましたので、今回の結果には、驚きました。毎年と同じ検診を受けていたら、このような指摘は受けなかったと思うので、今回、無料検診を使用してよかったと思いました。
私は現在、中学生と小学生の娘がふたりいます。
私を必要としてくれる家族のために、自分のために、元気に働き、長く健康でいるための、反省と生活習慣の改善の良いきっかけとなりました。
私は大丈夫と言う過信は良くないな・・・
院長の一言 |
それはよかったですね。予防は治療に勝る。転ばぬ先の杖ですね。しかし、残念なことに、無料であっても、検診を受けられない方が少なくないのが現状です。 |