博愛新聞 平成25年  2月号 (第165号)

緑内障手術の時期

 強い痛みを伴う急性緑内障では、数日中に失明する危険が高く、緊急に手術が必要です。早急な手術により痛みが軽減し、元どおりにはなりませんが、かなり視力も回復します。
 しかし、慢性緑内障手術では、基本的に視力も視野も回復しません。むしろ、術直後は、術後の炎症・乱視・眼内出血等で、見え方が悪くなります。眼圧が十分に下がれば(一回の手術で下がる確率は80~90%)、3ヵ月以内で手術していない時と同じくらいの見え方にほぼ回復いたしますが、手術時点での視野が狭ければ狭いほど、視神経が手術のストレスに耐えられず、術直後から大幅に視力や視野が悪化して永久に回復しない可能性が高くなります。非常に視野が狭い場合は、術直後に失明することもあります。また、一般的な緑内障の手術では、結膜に濾過胞(ろかほう)という弱い部分ができますので、術後ずっと目を擦ったり押したりしないように普通の人よりも注意が必要となります。それでも、一生に渡って少し感染しやすい目となりますので、最悪の場合、感染から失明することもあります。つまり、慢性緑内障手術では、手術をしたために早く失明してしまうケースが、少数ですが必ず出てきます。一方で、2~3種類の点眼で眼圧が下がらなければ積極的に早く手術すべきだという見解がでてきています。それは本当に悪くなってから手術をしたのでは、あまり良い結果にならないからですが、手術をしたために早く失明してしまうケースがあるのが問題です。統計学的に早期手術のほうが結果がよいとの分析が出ていますが、比較的軽い人も含めて手術すれば統計的に結果がよいのは当たり前でもあります。慢性緑内障手術は効果の割にリスクが大きい手術といえますので、手術するほうが術後半年以上先の視力・視野に関して、手術しない時と比べて確率的に明らかに良いと判断できなければ、私は手術を勧めません。
 私は今も昔も、この手術に関しては延ばせるだけ延ばすという方針です。点眼や内服で最大限治療して、もし可能ならレーザー治療をしても、眼圧が平均15mmHg以下に下がらず、しかも明らかに視野が悪化したケースを手術の絶対適応と決めています。また、視野が悪くならなくても、最大限の治療をして眼圧が平均25mmHg以下にならない場合も、手術を勧めます。


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つれづれ思うこと 主任     宮澤 瞳 

 私には、ふたりの子供がいます。1ヶ月ほど前に2歳の子が熱を出し、その日がちょうど日曜日でした。休日当番医の病院を探していると一軒、小児救急外来の診療をしている病院を見つけました。初めて受診する病院でしたが、小児科の先生の診察という安心感はありました。薬を処方してもらい、次の日には熱も下がり元気になりました。その時に思ったのが、休日当番医や日曜日に診療をしているということは、急な病気の時など、とてもありがたいことだと実感しました。
 当医院も日曜日診療を行っており、私の周りでも「博愛眼科さんは日曜日に診療しているから助かるよね。」と言ってくれる方もいます。その言葉から、感謝の気持ちが伝わってくる気がします。普段何気なく過ごしている生活の中にも「やるのは当たり前」という考えではなく、してもらったことに「ありがとう」と言える自分になっていきたいと思います。

院長のひとこと 昔から体力に自信がなかったため、日曜に半日でも診療すれば水曜日に一日休養を取っても、お叱りが少ないだろうと思って、開業以来、日曜診療してきた面もあります。色々ありますが、これからも淡々と日曜診療していきます。