博愛新聞 平成23年 6月号 (第145号)
緑内障に非常に役立つOCT(オーシーティ)検査
緑内障は近年、増加傾向が強く、40歳以上の人の5%位は多少とも緑内障ぎみと言われるようになりました。緑内障の程度や進行速度は実に様々で、年に数回検査するだけでよいものから、点眼(場合により内服も)で月に一回は診察しなければならないケースもかなりあります。
今までは、緑内障の種類・程度・進行速度を判断する検査として、眼圧検査・眼底検査・視野検査・視力検査・細隙灯検査・隅角検査のみでしたが、最近、OCT検査が加わりました。これは赤外線を目に当てるだけで、眼球の中の色々な組織の断面を描写・測定できる検査です。2~3秒まばたきせず、目を動かさなければ検査終了です。検査中、赤い光が見えますが、痛くも眩しくもありません。この検査で、視神経乳頭の萎縮の程度がより客観的にわかるようになりました。視神経萎縮が強いほど、比較的低い眼圧でも進行しやすいのですが、今までは、視神経萎縮の程度を精確に把握することが、かなりむずかしかったのです。OCT検査が加わることで、今までよりも格段に、緑内障の詳しい程度や進行速度の予測が可能になりました。
写真1の黄線が視神経乳頭の大きさで表1の①の数字2.52が実測面積です。これが大きいほど緑内障になりにくいです。赤線が視神経乳頭の陥凹の大きさで、黄丸に対する赤丸の比が表1の②の値で、これが大きいほど緑内障になりやすいです。図1は視神経乳頭を円で表現したもので、赤が多いほど萎縮が強いことを示しています。

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自宅の庭で野菜を作りはじめて今年で4年目になります。1年目はどのようにして作ってよいかわからず、父母に土作り、種や苗の植え方、育て方など色々と教えてもらいました。最初は鍬も上手く扱えず大変でした。今でも父母が作るような立派な野菜はできませんが、自分で作った野菜はとてもおいしく感じます。天気の良い日に、土に触れていると穏やか気持ちになります。汗をかいた後、とれたての野菜を食べる時は、大地や自然の恵みを感じます。
福島の原発事故の後、ヒマワリの栽培の研究がすすめられているようですが、人間によって汚してしまった土を自然の力で再生するのは理不尽な気がします。時に、人間は自然の前ではとても無力ですが、自然にとって人間ほど害をなすものも他にないのではないかと思います。
「大地に根をおろし、風と共に生きよう。種と共に冬を越え、鳥と共に歌おう。」
「一日に玄米四合と、味噌と少しの野菜を食べ、あらゆることを、自分を勘定に入れずに、よく見聞きし、分かり、そして忘れず・・・」
私の好きな詩です。自然と調和でき、その恩恵も忘れることなく過ごせたらと思います。
院長のひとこと |
私も20年以上、家庭菜園が趣味です。今、土壌汚染から家庭菜園もできない地域の住民が大勢いると思うと悲しくなります。 |